|公開日:
システム開発における損害賠償リスクと法人保険での備え
システム開発でトラブルや賠償責任が起こる原因
システム開発においては、以下のようなことが要因でトラブルや賠償責任につながることがよくあります。
・要件定義の不備
クライアントニーズとの認識齟齬が生じ、システムが期待通りに機能しない。
・仕様変更の管理不足
途中での変更を適切に管理せず、スケジュール遅延や不具合が発生。
・テスト不足
十分なテストを行わず、バグや障害が残ったままリリースされる。
・納期遅延
スケジュール管理不備により、納期が遅れビジネスに影響を与える。
・セキュリティの不備
外部攻撃や情報漏洩を防ぐ対策が不十分。
これらのリスクに備えるためには、法人保険の加入が有効です。
システム開発における損害賠償リスクと備える保険
システム開発ではバグや瑕疵、情報漏えい、知的財産などに関わるリスクが生じることがあり、万が一の事態にしっかりと備えておく必要があります。
以下では、システム開発における損害賠償のリスクとそれに備えるための保険をご紹介します。
① バグや瑕疵などの賠償責任リスク
プログラム開発ミスや、機械製造の制御プログラムのバグ、販売ソフトの欠陥など、納品後に発覚し、復旧や代替措置の対応、プログラムやバグの修正などに迫られたり、顧客の業務を中断させてしまったりすることで損害賠償を請求される場合があります。
バグや瑕疵は避けることが難しいため、万一の備えをしておく必要があります。
【備える保険】
・IT事業者向け業務過誤賠償責任保険
業務上の過誤により、第三者に対して賠償責任が発生した場合に備える保険です。IT事業者の業務で発生し得るミスや誤操作による損害賠償をカバーします。
② 情報漏えいリスク
日々進化するサイバー攻撃は強固なセキュリティを構築しても、サイバーリスクを完全に排除することは困難です。
近年、大手企業だけでなく、中小企業を中心としたサプライチェーン先へのサイバー攻撃が増加傾向にあります。
自分の会社は大丈夫と過信することなく、万全の対策を講じておくことで、取引先を含めて安心した事業経営を行っていけるでしょう。
また、従業員が持ち出したノートパソコンが盗難され情報漏えいに繋がるケースもあります。顧客および自社の機密情報が漏えいし、顧客や社会から信用を失い、売上減少や資産減失の甚大な損害が生じないように備えておくと良いでしょう。
【備える保険】
・サイバー保険
個人情報漏えいへの対応だけでなく、サイバー攻撃によるシステム復旧費用や営業損失に備える保険です。ITセキュリティのリスクを広範囲にカバーします。
③ 知的財産リスク
主力商品の一部機能やプログラムが他社の特許権を侵害しているとして差止請求されることもあるかもしれません。また、業務で新たな発明をした従業員が対価が不十分であるとして提訴することがあるかもしれません。
知的財産権の侵害は高額な賠償責任費用と、長期に渡った際争訟費用等も高額になることがあるため、備えておくと良いでしょう。
【備える保険】
・知的財産訴訟費用保険
第三者の知的財産権(特許権、商標権、著作権など)の侵害や、侵害のおそれに起因した損害賠償責任や訴訟費用に備える保険です。
④ 労災リスク
人材不足や長時間労働における過労、業務上のストレスから精神的疾病を患う従業員が相次ぎ、労災認定を受けた当該従業員やその親族から賠償請求を受けることも想定されます。
【備える保険】
・労働災害総合保険
業務中や通勤中に従業員が事故に遭い、傷病や傷害を負ったり、死亡した場合に備える保険です。従業員の安全と企業の法的責任を守ります。
・使用者賠償責任保険
従業員が労働災害に遭った場合、企業が法律上の損害賠償責任を負うことに備える保険です。
システム開発に備えるための法人保険はセゾンにご相談ください
バグの発生や知的財産をめぐるリスクなど、システム開発を行うIT関連会社※1特有のリスクは数多くあります。
※1 ソフトウェア開発事業、ポータルサイト・サーバ運営事業、情報処理事業、アプリケーション・サービス・コンテンツ・プロバイダ事業、情報提供サービス事業など
ただし、IT関連会社と一口に言っても、法人様の状況によって備えておく保障(補償)内容や金額は異なるため、法人保険を選ぶ際はプロに相談することがおすすめです。
セゾンの法人保険では、IT関連会社ならではのお悩みに応えられる法人保険をご用意しており、自社にあった保険を相談することができます。経験豊富な専任コンサルタントが会社のリスクの洗い出しからご相談に乗り、豊富な選択肢から貴社に最適な保険をご提案します。
システム開発に関するリスクに備えた保険にご興味のある方はぜひご相談ください。