|公開日:
医療法人・クリニックにおける特有のリスクと法人保険の重要性
医療法人・クリニックが持つ特有のリスクとは
医療法人やクリニックは他の業界にはない特有のリスクが数多くあります。例えば、医療過誤があると、誤診や治療ミスが訴訟や賠償責任に直結し、感染症管理の不備が院内感染を引き起こせば、対策不足が指摘され、社会的批判や賠償に発展することもあります。
これらを防ぐためには、リスク管理はもちろんのこと、万が一に備えるための法人保険が必要です。
医療法人が抱える7つのリスクと備える法人保険
医療法人では、医療に関するリスクから建物・設備の損害、経営者の万一の事態や医業承継などさまざまなリスクがあります。
以下では、医療法人が抱える7つのリスクとそれに備えるための法人保険をご紹介します。
① 休業リスク
院長1人で診療をされていると、院長の病気やケガなどにより病院を休業することもあるでしょう。そんなときでも、従業員の給料や賃料などの固定費は継続して支払う必要があります。 そのため、通常通り診療していたときに見込まれる収入を少しでも補填できる保険に加入して備えておくことが必要です。
また、万一、院長が亡くなった場合、高額な施設や医療設備などの借入金が残っていると、ご家族へ借入金が残り負担になる場合があります。そのため、借入金に見合った生命保険の加入による備えをしておくと良いでしょう。
【備える保険】
・所得補償保険
病気やケガで就業不能となった場合、収入が減少するリスクに備える保険です。働けなくなった期間の収入の一部を補償します。
・生命保険
短期債務の返済資金や従業員給与など、当面必要となる費用を生命保険の解約返戻金で準備することができます。
② 医療事故・賠償請求リスク
執刀ミスや、投薬ミスなど万一の医療事故、また新薬の副作用による後遺障害などが発生した時は、病院や経営者を相手取った損害賠償請求に繋がります。人の命にかかわることですので、しっかり備えておく必要があります。
また、来院された患者がケガをする事故が発生した際の賠償請求についても備えておくと良いでしょう。
【備える保険】
・医師賠償責任保険
医療事故が発生した場合の金銭的賠償責任に備える保険です。医師や医療機関の業務において起こり得るミスや事故による賠償をカバーします。
・企業総合賠償責任保険
業務上で第三者に対して損害賠償責任が発生した場合に備える保険です。
③ 医療情報漏洩リスク
サイバー攻撃やパソコンの紛失・病院内部の不正による患者の電子カルテなど個人情報漏えい、受付・治療・会計などの情報システム障害発生による復旧までの間の診療や手術、事務処理などの各種業務支障への対応にも備えておく必要があります。
個人情報漏えいは病院の信用にも大きく影響が生じるだけでなく、原因特定のための調査費用、漏えいしたことの発表、損害賠償請求など思いのほか高額な費用がかかることがあります。そのようなことが起きたときのために、備えておくと良いでしょう。
【備える保険】
・サイバー保険
個人情報漏洩に対応するだけでなく、サイバー攻撃によるシステム復旧費用や営業損失にも備える保険です。ITセキュリティリスクに対して包括的にカバーします。
④ 建物・設備リスク
クリニックの建物や医療設備など自然災害による損害への備えも考えておく必要があります。火災はもちろん、台風や豪雨による浸水被害や地震など、最近は大規模な自然災害も多いため被害額が大きくなるケースもあります。
【備える保険】
・火災保険
火災や自然災害による建物や医療設備などの損害に備える保険です。
指定感染症が発生した場合の保健所等からの指示に基づいた処置や、消毒・検査・予防費用にも対応します。
⑤ 院長・理事長勇退退職金
医療法人を経営している院長・理事長へ、勇退後の豊かなセカンドライフのために、退職金を生命保険で準備しておくことができます。
理事長報酬として受け取るよりも、理事長退職金として受け取る方が税制上のメリットがあります。
【備える保険】
・生命保険
高額な役員退職金の準備に、生命保険の解約返戻金を活用できます。役員退職金の負担を軽減するための有効な手段です。
⑥ 医業承継・相続
医療法人の承継・相続を考える場合、出資持分は流動性が低いため上場株のような換金が難しく、相続税の支払いに困る場合があります。対策として、医療法人で生命保険の契約を行い、役員の死亡退職金慰労金を確保する場合や、個人契約の保険で税制優遇を図る方もいらっしゃるかもしれません。
【備える保険】
・生命保険
後継者や遺族に必要な資金を事前に準備するための生命保険です
⑦ 医療スタッフの福利厚生
生命保険で確保することにより、医療スタッフの遺族に対する死亡退職金や弔慰金の原資として使うことができます。計画的に準備しておくことで、突発的な出費に備えることができ、将来のキャッシュフローが安定します。さらに、運転資金などの経営資金と退職金原資を別々に管理できるので、退職金に使おうと思っていた資金を運転資金や設備投資に使ってしまう、という事態を避けることができます。
【備える保険】
・養老保険
医療スタッフへの退職金原資を計画的に準備するための保険です。従業員の福利厚生として、退職金をスムーズに積み立てることができます。
・医療保険・ガン保険
病気やケガによる入院・手術など、医療スタッフが直面するリスクに対する保障を提供する保険です。従業員の健康リスクに備え、医療サポートを充実させます。
医療法人ならではのお悩みを「セゾンの法人保険」がサポートします
ご紹介したように、医療法人には特有のさまざまなリスクがあり、保険によっていざというときの備えをしておくことが大切です。
法人様の状況によって備えておく保障(補償)内容や金額は異なるため、法人保険を選ぶ際はプロに相談すると良いでしょう。
セゾンの法人保険では、医療法人やクリニックならではのお悩みに応えられる法人保険をご用意しており、自社にあった保険を相談することができます。経験豊富な専任コンサルタントが会社のリスクの洗い出しからご相談に乗り、豊富な選択肢から貴社に最適な保険をご提案します。
医療法人に関するリスクに備えた保険にご興味のある方はぜひご相談ください。