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資金繰り

資金調達の種類と特徴を解説!スタートアップの資金調達に適した方法は?

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資金調達の種類と特徴を解説!スタートアップの資金調達に適した方法は?
スタートアップやベンチャーにとって事業の急成長は嬉しい半面、資金調達で悩むことも多いのではないでしょうか。資金調達には自己資金を使うのが一番ですが、難しい場合は外部からの資金調達も活用しましょう。ここでは様々な資金調達方法の特徴やメリット・デメリット、中でも特にスタートアップに適した資金調達方法について解説します。

まずは基本を理解しよう!資金調達の短期資金と長期資金とは?

まずは基本を理解しよう!資金調達の短期資金と長期資金とは?


資金調達とは事業を運営するための資金を調達することで、大きく分けて短期資金と長期資金の2種類があります。それぞれの違いとして返済期限や返済原資の違いなどがあり、この2つの違いを理解することで、事業運営に合った資金調達方法を選ぶことができます。短期資金と長期資金の違いについて詳しく解説します。

短期資金

短期資金とは返済期限が1年以内の資金のことです。短期的に資金の借入と返済を繰り返し、事業の運営に利用します。事業を行う中での支出と売上の時差を補填するため、例えば店舗へ季節商品を仕入れたいがそのための資金が足りない、などの場合に調達する資金が短期資金に該当します。この場合、季節商品の販売で得た売掛金が返済の原資となります。

長期資金

長期資金とは返済期限が1年を超える資金のことで、資金調達の理由として具体例をあげると機械購入など設備投資のための資金や、事業拡大のために購入する土地や車への資金として長期資金を利用することがあります。借入先にもよりますが、短期資金に比べて長期資金は金利が高いものが多いです。

資金調達の3つの方法とは?

資金調達の3つの方法とは?


3つの資金調達方法についてそれぞれ解説します。

アセットファイナンスとは?

まずはアセットファイナンスの特徴やメリット・デメリット、そして具体例について解説します。

アセットファイナンスの特徴、メリット・デメリット
アセットファイナンスの「アセット(Asset)」は「資産」を意味します。
自社が保有する資産(有形・無形)を担保にする、または売却して資金を調達する方法です。
アセットファイナンスは、自社保有の資産が将来のキャッシュを生み出せるという
信用の元に成り立つ資金調達です。資産の買い手さえ見つかればすぐに現金化が可能で、
そのスピーディーさがアセットファイナンスのメリットと言えます。

またその他のメリットは「企業の信用度ではなく資産自体の信用力で行える」
「利息の支払いが不要」という点です。
ただ、そもそも資産を保有していないと行えない、またその資産に信用力がないと行えない資金調達方法
という点においては、まだ起業後間もないスタートアップにとって難しい場合もあります。

代表的なアセットファイナンス
不動産など固定資産の売却、売掛債権や特許権・商標権など権利の売却、
リースバックなどがアセットファイナンスの具体例です。
「固定資産の売却」では、有効活用されていない自社保有の土地や車両などを売却し、
「権利の売却」では無形の固定資産の売却により資金を調達します。

保有している不動産を売却して現金化し、その不動産と賃貸契約を結ぶことで売却後も使用できる状態にする
「リースバック」という方法もあります。
一時的に所有権を売却することになりますが、事業の運営次第では将来買い戻すことも可能という点で
有効な資金調達方法と言えます。

デットファイナンスとは?

次にデットファイナンスについて解説します。

デットファイナンスの特徴、メリット・デメリット
デットは英語で「Debt」と表記され「負債」という意味の言葉です。
デットファイナンスとは”負債”つまり借入や融資などを用いて資金調達をすることです。
デットファイナンスには返済義務があり、利息が発生することが特徴です。
「利息は損金として計上することで節税対策ができる」「様々な条件の資金調達先が豊富にある」
「経営権が守られる」などがメリットとしてあげられます。

デメリットとしては、負債が増え自己資本が減ることが取引先との信頼関係に影響する可能性があることと、
借入金+利息の返済義務が発生する点があります。返済が滞ってしまった場合は信用度が落ち、
最悪の場合は倒産することもあります。
反対に、きっちり返済した場合は実績ができることで信用度が上がり、今後の融資が受けやすくなります。

代表的なデットファイナンス
デットファイナンスには公的機関の融資として、日本政策金融公庫や商工組合中央金庫、
地方自治体の制度融資があります。
他にも銀行融資やビジネスローン、社債(公募債、私募債)もデットファイナンスです。

公的機関の制度融資は金利が低く設定され、条件も銀行融資などに比べると柔軟になっており、
起業後すぐの会社や中小企業でも融資が受けやすくなっています。
銀行融資は審査は厳しいが、審査に通ると金額の大きい資金調達も可能です。

エクイティファイナンスとは?

最後にエクイティファイナンスについて解説します。

エクイティファイナンスの特徴、メリット・デメリット
エクイティファイナンスの「エクイティ(Equity)」とは株主資本のことで、
企業が株式を発行することで出資を受け資金を調達する方法です。
エクイティファイナンスはデットファイナンスと違い、返済義務や期限がありません。
ただ返済義務はないものの、出資側は出資額以上の利益を期待しているため、エクイティファイナンスで
資金調達をする際は企業の将来性や企業戦略などを十分に説明しておく必要があります。

返済義務がないことや、株主増加により自己資本比率が増え財務基盤が強化される、
また自己資本比率増加による信用度の上昇がメリットと言えます。デメリットとしては配当金を支払う義務が
発生すること、場合によっては企業の経営権を失う可能性があること、
中小企業の場合は資本金が上がることで優遇税制の対象から外れる可能性があることがあげられます。

代表的なエクイティファイナンス
エクイティファイナンスには、公募(時価発行増資)、株主割当増資、第三者割当増資、ベンチャーキャピタル、
エンジェル投資家、クラウドファンディングなどがあります。

スタートアップに適した方法は?代表的な資金調達の方法

スタートアップに適した方法は?代表的な資金調達の方法


さまざまな資金調達方法の中で、特にスタートアップに適した方法について解説します。

アセットファイナンス・エクイティファイナンスは難しい?

アセットファイナンスは資産の売却等によって資金を調達するため、当然、資金調達前に売却できる資産を保有しておく必要があり、スタートアップにとってはハードルの高い資金調達方法となる可能性があります。その点エクイティファイナンスは、株式発行によって資金調達と同時に財務基盤の強化ができる、また返済義務がない点等からもスタートアップに適した資金調達方法と言えます。

スタートアップやベンチャーに適した6つの資金調達の方法

スタートアップやベンチャーに適した6つの資金調達方法についてそれぞれ解説します。

ベンチャーキャピタルからの出資
ベンチャーキャピタルとは、将来的に上場を狙えるような、高い成長を期待できる企業に対して投資を行う
会社のことです。
企業が上場後、大きく値上がりした株式を売却しキャピタルゲインを得ることを目的としており、
出資後は上場に向けて経営に関するアドバイス等がある場合も多く、スタートアップや
ベンチャーにとってはメリットの大きい資金調達方法です。

日本政策金融公庫の融資
日本政策金融公庫とは日本の政策に基づいて様々な企業への融資を行っている金融機関で、
金利が低く融資期間が長いことが特徴です。
「新創業融資制度」はスタートアップやベンチャーにとっても借入しやすい、
無担保・無保証での取り扱いとなっています。

クラウドファンディング
インターネットを通じて、企業に賛同した不特定多数の人からの出資を募る資金調達方法です。
金融機関などのような借入時の条件もなく、広範囲に出資を募ることができる半面、事業内容によっては
目標金額の資金調達には時間がかかる可能性があります。
クラウドファンディングには資金調達と同時にプロモーション効果もあり、
事業を実現前にインターネットを介し、より多くの人に知ってもらえるという点でおすすめの資金調達方法です。

個人投資家
スタートアップやベンチャーに投資をする個人投資家をエンジェル投資家といい、中には起業経験がある人も多く、
経営に関するアドバイスを受けられることもあります。
個人で行っている分、出資までのスピードが速いというメリットがありますが、
ベンチャーキャピタルのような高額の出資は難しい場合もあります。

ファクタリング
売掛金を現金化し資金調達する方法をファクタリングと言います。
売掛金とは本来、商品が売れて売上が立ってから回収できる資金で、現金が手元に来るまでに
1.2ヶ月のタイムラグが発生することもあります。
このタイムラグをなくし、すぐに資金調達するために、先に売掛債権を買い取ってもらうのが
ファクタリングです。
手数料がかかることや、悪徳なファクタリング会社には注意が必要ですが、審査されるのが売掛先という点では
スタートアップやベンチャーにも利用しやすい資金調達方法です。
ファクタリングはオンラインで審査・契約できることや、融資までのスピードが速いというメリットがあります。

ビジネスローン
ビジネスローンは比較的審査のハードルが低く、担保や保証人の必要もありません。
実績が少ないスタートアップやベンチャーにも向いている資金調達方法です。
ビジネスローンは融資までのスピードは速いですが、金利が高い点には注意が必要です。

まずは自己資金の確保から

様々な資金調達方法がありますが、何よりもメリットが多いのは自己資金での資金調達です。自己資金の場合は返済義務がなく、経営権への影響もありません。できるだけ多くの自己資金を確保しておくことが資金調達の基本となります。

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まとめ

資金調達には様々な種類があります。特にスタートアップは資金繰りに悩むことも多いため、事業に合った資金調達方法を選択する必要があります。外部からの資金調達も有効ですが、自己資金での運営のほうがリスクを回避できます。自己資金での事業運営に活用できる「支払い.com」ではクレジットカードを利用することで簡単に資金管理ができます。