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資金繰り

ファクタリングのメリットデメリットを解説!ファクタリング以外の新たな資金調達手段とは

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ファクタリングのメリットデメリットを解説!ファクタリング以外の新たな資金調達手段とは
ファクタリングとは、資金調達の方法として注目されているサービスです。後払いやツケ、入金前の請求書(債権)の買取で現金化できるサービスで、手元に資金がないときに便利に利用できます。今回はそんなファクタリングのメリット・デメリットのほか、サービスを選ぶ際のポイントについてご紹介します。

ファクタリングとは?

ファクタリングとは?

ファクタリングの概要について解説します。

ファクタリングとは後払いの現金化

ファクタリングの基本的な仕組みについて解説します。

・通常の取引
通常の取引では、サービスや商品を納品した後に、請求書を発行します。請求書の発行後、1〜2ヵ月で請求した金額を所定の銀行口座に入金して取引が完了します。このように、通常の取引では、売上が入金されるのは1〜2ヵ月先であることを覚えておきましょう。

・ファクタリングを利用した取引
ファクタリングサービスを利用すると、通常の取引で発生するタイムラグがなくなり、すぐに現金を手にすることができます。仕組みはシンプルで、ファクタリング会社に請求書(債権)を買い取ってもらうだけです。ファクタリング会社は、後に取引先から入金してもらうことで、損をしない仕組みになっています。また、取引先にファクタリングの利用を知られたくない場合は、取引先からの入金後にファクタリング会社に支払うサービスもあります。

なお、ファクタリング会社には手数料として5〜20%程度払う必要があるため、本来の売上より少なくなることを覚えておきましょう。取引先に利用がバレないファクタリングサービスの場合は手数料がさらに高くなることがあります。

ファクタリングはどんなときに利用する?

ではファクタリングはどんなシーンで役立つのでしょうか?ファクタリングをどんなときに利用するのか解説します。

・ 資金繰りの改善に利用できる
ファクタリングがもっとも役立つのは資金繰りです。資金繰りが悪化して、支払いに必要な現金が不足しているときにファクタリングを利用すると、先の売上金をすぐに現金化でき、資金不足を解消できます。即日から数日で現金を手にすることができるので、万が一の際に便利に利用できます。

・融資の審査が通りづらいフリーランスに有効
ファクタリングは融資ではないため、審査の際に自社の信用情報照会がありません。そのため、起業したばかりやフリーランスの方、または過去に支払い遅延などでなかなか融資が受けられない状況の場合でも資金調達できます。
何らかの問題で融資による資金調達が難しい方々でも、ファクタリングすることですぐに現金を確保できるのです。

ファクタリングのメリット・デメリット

ファクタリングのメリット・デメリット

ここからはファクタリングのメリット・デメリットについて詳しく解説します。

ファクタリングのメリット

ファクタリングのメリットは以下の7つです。

・素早い資金調達が可能
ファクタリングの最大のメリットは、素早い資金調達が可能ということです。資金が不足している、起業直近の運転資金を確保したいといった場合に便利に利用できます。最短60分という短時間で入金してくれるサービスもあります。

・オンライン審査が可能
店舗の窓口などに足を運ぶ必要がなく、審査から着金まで、すべてがオンラインで完結するサービスもあります。住まいの近くにファクタリング業者がない、多忙で時間が取れないといった場合でも利用できるため便利です。

・信用情報に影響しない
信用情報に影響しないのもファクタリングのメリットのひとつです。例えば銀行の融資で資金調達をすると、会計上では負債に分類され、金額があまりに多いと審査で評価が下がってしまったり、企業の社会的な信用度に影響したりする可能性があります。
ファクタリングを利用した金額は、負債譲渡による資金調達に分類され、会計上は負債に計上されません。そのため、信用情報に影響するリスクを避けることができます。

・保証人や担保が不要
ファクタリングの契約は融資と違って貸付ではありません。そのため、保証人や担保を準備する必要がなく、すぐにサービスを利用することができます。

・黒字倒産を防げる
黒字倒産を防ぐことができるのもファクタリングのメリットです。黒字倒産とは、会計上は黒字でも、納品から入金までのタイムラグがあることから、入金までの間に資金が底を付いてしまい、倒産してしまう状態を指します。ファクタリングを利用することで、売上を即座に現金化でき、黒字倒産を防ぐことができます。

・貸倒リスクの低減
貸倒とは、貸したお金がかえってこない、または納品したのに入金されないといった状態を指します。ファクタリングを利用して先に現金化することで、このような貸倒のリスクを低減できます。

・売掛金を回収できなくても請求されない
万が一、取引先の売掛金(入金予定の金額)を回収できなくても、ファクタリングを利用しておけば自社に責任はありません。ファクタリングで手にした現金は、売掛金の回収に関係なく運転資金として利用できます。
ただし、このようなメリットは契約時にファクタリング会社に「償還請求権」がない場合に限ります。契約時に「償還請求権」が有りとなっている場合は、損害金を請求される可能性があるので、契約書はしっかりと確認するようにしましょう。

ファクタリングのデメリット

ファクタリングのデメリットとしては以下の3つがあります。

・売掛金の範囲内の資金調達になる
ファクタリングのデメリットは、資金調達の金額が限られているという点です。取引先からの売掛金を先に現金化するという仕組みのため、売掛金以上の金額を調達することはできません。

・手数料がやや高い
ファクタリングは即座に資金調達ができる便利なサービスですが、手数料がやや高いのがデメリットです。 5〜20%程度が手数料になるため、本来回収できるはずの売掛金よりも少なくなってしまうという点を知っておきましょう。

・取引先に通知される可能性がある
取引先に通知される可能性がある点にも注意が必要です。売掛金を現金化したあと、取引先はファクタリング会社に予定していた売掛金を支払う必要があるため、取引先の承認を得る必要もあります。また、取引先との関係や信用に影響がある可能性もあります。取引先に知られたくない場合は、手数料は高くなるものの、取引先への通知がない2者間ファクタリングを利用しましょう。

ファクタリングサービスを選ぶ際のポイント

ファクタリングサービスを選ぶ際のポイント

ファクタリングサービスを選ぶ際のポイントについて解説します。

現金化のスピード

まず確認したいのが現金化のスピードです。ファクタリングを利用したい方は、できるかぎり早く資金調達がしたいという方が多いでしょう。ファクタリングは会社によって最短60分〜数日など、現金化のスピードが異なるため、現金化までどの程度の期間が必要なのかを確認しましょう。

採用しているファクタリング方式

ファクタリングには、「自社・ファクタリング会社・取引先」の3者間取引のタイプと「自社・ファクタリング会社」のみの2者間取引のタイプがあります。多少時間があり、取引先からも承認が得られる可能性がある場合は3者間取引、取引先に通知したくなくスピードを重視したい場合は2者間取引など、目的に合わせて方式を選びましょう。

手数料の安さ

上述したように、ファクタリングには手数料が発生します。手数料は売掛金の5〜20%に設定されており、ファクタリング会社によって異なります。可能であれば、できるだけ手数料が安い会社を選びましょう。

償還請求権の有無

ファクタリングのメリットのひとつに「売掛金を回収できなくても請求されない」点がありますが、それは償還請求権が無い場合に限ります。償還請求権が有る契約の場合、売掛金を回収できないと、自社に請求される可能性があるので、契約の際に償還請求権の有無を確認しましょう。

ファクタリングだけじゃない!お支払いを延長できるサービス「支払い.com」

ファクタリングの他に、資金繰りが悪化した際に利用できるサービスとして「支払い.com」があります。「支払い.com」は、成長企業向けNo.1法人カードを提供する「(株)UPSIDER」が、クレディセゾンと共同で運営する、あらゆる銀行振込のお支払いをお持ちのクレジットカードで決済できる新しいサービスです。

「支払い期限を最大60日延長」「担保・審査不要」「登録から即日利用可能」「60秒で簡単決済」など、資金繰りのメリットとなるさまざまなサービスが利用できます。

お支払い延長の仕組みは、上の図のようになっています。通常の支払期間が完了する前にサービスを利用することで、支払い期間が延長されます。15日締め/翌月30日払いのクレジットカードの場合、最大60日支払期間を延長することができるのです。ファクタリングに興味がある方は、ぜひ「支払い.com」の利用も検討してみてください。

まとめ

後払いファクタリングは、資金繰りが悪化したときや、黒字倒産の危機に直面したとき、経営を安定させるために運転資金を確保したいときに便利に利用できるサービスです。ただし、取引先に通知される可能性がある、手数料がやや高いなどのデメリットもあります。資金調達としてファクタリングを利用したい方は、ファクタリングのメリット・デメリットを踏まえて自分に合ったサービスを選んでみてください。上述した「支払い.com」のように、支払いを延長できるサービスの利用を検討するのもおすすめです。