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基本給が低い場合のデメリットとは?低いと感じたときの対処法も紹介
基本給は賃金のベースになる金額のため、基本給が低いと当然、給与にも影響がでます。しかし、手取り給与を気にする方は多いですが、基本給を気にする方は少ないのではないでしょうか?
今回は、基本給の意味や低い場合のデメリットを解説し、低いと感じたときの対処法も紹介します。ぜひ参考にしてください。
そもそも基本給とは?
基本給は法律用語ではないため、明確な定義はされていませんが、一般的には労働の対価として支払われる賃金のベースになる金額を指しています。
給与といわれると、残業手当や休日出勤手当、役職手当などの諸手当を含んだ金額を考えがちですが、基本給といわれた場合は諸手当を含まない金額になるので、覚えておきましょう。
基本給はどのように決まる?
基本給の決め方は法律で定められているわけではないため、会社によって異なります。ただし、一般的には、以下の3つの方式を基準にして、会社は基本給を決定しているとされています。
方式 | 特徴 |
---|---|
仕事給方式 | 仕事内容や職務遂行能力、業績、成果などを踏まえて基本給を決定する、実力主義の決め方。 |
属人給方式 | 学歴や年齢、勤続年数などの指標を基にした決め方。 |
複合給方式 | 仕事給方式と属人給方式を組み合わせた基本給の決め方。 |
基本給の決め方として、最も使われているのが複合給方式といわれています。
ただし、先に紹介したように、基本給の決め方は会社によって異なるため、勤務先の特徴を把握しておくとよいでしょう。
基本給と固定給、月給の違い
基本給と似たような言葉に固定給や月給があります。固定給は、毎月決まった(固定された)給与のことを指し、一定の労働に対する対価として「基本給+変動しない手当(※)」の合計で会社から支給されます。固定給の主な給与形態には、以下の5つがあります。
● 年俸制:1年単位の給与形態
● 月給制:1ヵ月単位の給与形態
● 週給制:1週間単位の給与形態
● 日給制:1日単位の給与形態
● 時給制:1時間単位の給与形態
また、月給は、固定給の給与形態が月給制のことで、労働に対して1ヵ月単位で会社から支払われます。一般的な会社の正社員の給与形態は、月給になります。
(※)一般的に役職手当や家族手当、住宅手当などが該当します。
給与の内訳と手当の種類
一般的にいわれる給与は、「基本給+残業代(時間外労働手当)+その他の諸手当」トータルで支給される賃金と考えがちですが、厳密には以下のように「額面給与」と「手取り給与」に分けられます。それぞれ意味が異なるので、覚えておきましょう。
給与の種類 | 意味 |
---|---|
額面給与 | 基本給と諸手当の総合金額。一般的に求人票で記載されている給与は額面給与である場合が多い。 |
手取り給与 | 額面手当から各種控除(健康保険料、厚生年金、雇用保険料、所得税、住民税など)を引いた金額。 |
また、給与に含まれる手当にはさまざまあり、会社によって支給される手当もあれば、支給されない手当もあります。以下では、各手当を解説しますので、参考にしてください。
残業代(時間外労働手当)
残業代(時間外労働手当)は、法律で定められた法定労働時間(1日8時間、週40時間以内)を超えた労働に対して支払われる賃金または手当です。法律によって定められた賃金または手当のため、該当する場合は会社から必ず支払われます。
残業代は、基本給を基準として以下のように労働条件に応じた割増の金額が支払われます。
労働条件 | 割増率 |
---|---|
1日8時間、週40時間を超えた残業 | 25%以上 |
1ヵ月に60時間を超えた時間外の残業 | 中小企業は25%以上(※)、大企業は50%以上 |
法定休日の出勤 | 35%以上 |
22:00から翌朝5:00までの労働 | 25%以上 |
また、近年は「みなし残業」として、あらかじめ残業代が賃金に含まれているケースもあるため、労働契約を結ぶ際は、給与の内訳や残業に関する項目をしっかりと確認するようにしましょう。
(※)2023年4月1日からは中小企業も50%以上の割増率です。
みなし残業とは?
みなし残業とは、賃金や手当のなかに、あらかじめ一定時間分の残業代を含ませておく制度です。一定の残業代を固定して支払うため、「固定残業制度」とも呼ばれています。
例えば、雇用契約書に「月20時間の残業を含む」のような記載があった場合は、月20時間までの残業に対しての割増賃金は発生しません。ただし、雇用契約書に記載された時間を超えた部分に関しては、割増賃金が発生するので覚えておきましょう。
業務や能力などによって支給される手当
会社から支給される手当には、業務や能力に関連して支給されるものもあります。会社によって名称や支給の有無は異なりますが、例えば、特定の職務を行ったり、役職に就いたりした場合は「職務手当」や「役職手当」など、会社が規定する能力や技能、資格を有している場合は「能力手当」や「資格手当」などが支給されることがあります。
また、会社によっては、遅刻や早退、欠勤などの勤務状況に応じて「皆勤手当」や「勤怠手当」などを支給しているケースもあります。
主に福利厚生として支給される手当
会社から支給される手当のなかには、業務内容や成果とは直接関係なく、主に福利厚生として支給されるものもあります。例えば、通勤にかかる費用の一部または、全額を会社が負担してくれる「通勤手当」や「自動車通勤手当」などは、支給している会社が多いです。
また、会社によっては、家賃の一部を補助してくれる「住宅手当」や特定の地域(※)に赴任する場合に「地域手当」を支給する場合もあります。
なお、支給される手当は賃金となるため、必ず就業規則に記載されています。入社する際は、就業規則で支給される手当を確認するようにしましょう。
(※)例えば、東北や北海道では、冬に暖房費や光熱費などの補助として支給されるケースがあります。
基本給の平均はどれくらい?いくらからが低い?
今の基本給が高いのか低いのかを判断するためには、他人がどの程度の基本給をもらっているのか知る必要があります。ここでは、厚生労働省の「令和元年賃金構造基本統計調査」を参考に、「正社員・正職員の基本給の平均」を年齢と男女別に紹介するので、自身の基本給と比較してみてください。
年齢 | 男性 | 女性 |
---|---|---|
~19歳 | 18.4万円 | 17.4万円 |
20~24歳 | 21.7万円 | 21.2万円 |
25~29歳 | 25.6万円 | 24万円 |
30~34歳 | 29.7万円 | 26万円 |
35~39歳 | 33.6万円 | 27.2万円 |
40~44歳 | 36.8万円 | 28.8万円 |
45~49歳 | 39.9万円 | 29.9万円 |
50~54歳 | 43.6万円 | 30.6万円 |
55~59歳 | 43.4万円 | 30万円 |
60~64歳 | 34.5万円 | 27.4万円 |
65~69歳 | 29.6万円 | 25.8万円 |
70歳~ | 27.8万円 | 26.4万円 |
なお、基本給の平均をさらに詳しく知りたい方はこちらの記事をご確認ください。
基本給が低い場合のデメリット
基本給が低くても、残業代や諸手当によって給与が高くなるケースがあります。給与が高ければ問題ないように感じる方もいると思いますが、基本給が低いことで生じるデメリットがあるので、注意が必要です。
ここでは、基本給が低い場合のデメリットを紹介します。
基本給が低いデメリット①残業代や賞与、退職金が低くなる
基本給が低い場合、基本給を基準に支払われる残業代や賞与(ボーナス)、退職金などが低くなるデメリットがあります。残業代と違い、賞与(ボーナス)や退職金の計算方法は会社によって異なり、一般的に基本給をもとに計算している会社が多いので、覚えておきましょう。
ただし、退職金に関しては、勤務年数に応じてあらかじめ決められていたり、毎月の給与から一定の金額を積み立てたりするケースがあるため、必ずしも低くなるわけではありません。
基本給が低いデメリット②手当がカットされると給与が低くなる
基本給は労働契約法によって守られているため、簡単に減らせませんが、手当に関しては会社の裁量で支給金額が減ったり、支給自体が行われなくなったりする可能性があります。
そのため、基本給が低いと、万が一手当がカットされたときに大幅な給与ダウンになってしまう可能性があります。
基本給が低いときの対処法
基本給が低い場合のデメリットを紹介しましたが、すぐに基本給を上げるのは難しいと感じる方が多いと思います。そこで、ここでは基本給が低いときに、比較的取り組みやすい対処法を紹介するので、参考にしてください。
転職や副業を考える
現在勤務している会社で昇給を目指し、基本給を上げるのもよいですが、昇給の見込みがなかったり、現在の会社に不満があったりする方は、転職を検討してみてもよいでしょう。
ただし、転職する際は計画的かつ、慎重に行うようにしてください。無計画に会社を辞めてしまうと、最悪の場合、無職になってしまう可能性があるため注意しましょう。
また、基本給は上がりませんが、副業をして、収入を上げる方法もおすすめです。会社によっては、副業を禁止している場合もあるため、就業規則で事前に確認は必要ですが、現在の仕事のスキルを活かせる副業であれば、取り組みやすく、すぐに収入になる可能性が高いです。
節約を考える
収入を上げるのが難しい方は、節約を考えるのもひとつの手段です。食費や家賃などの生活費を見直して、無駄な出費を抑えてみてください。
例えば、毎月かかる固定費の支払方法を見直してみたり、クレジットカードや電子マネーなどで貯まるポイントを活用してみたりするのもよいでしょう。
とくにクレジットカードは、利用金額に応じてポイントによる還元を受けられるほか、利用明細を見ればすぐに支出の状況を把握できるため、固定費の支払いや日々のお買物などで活用すれば、節約につながる可能性が高いです。
また、現在持っているクレジットカードが使いにくい方は、クレジットカードの見直しをするのもよいでしょう。クレジットカードの見直しはすぐにできるため、自身のライフスタイルに合ったカードを選んでみてください。
以下では、おすすめのクレジットカードをご紹介します。毎月の固定費の支払いや日々のお買物などにクレジットカードの活用を考えている方は、参考にしてください。
QUICPayの利用でいつでもお得に還元!「セゾンパール・アメリカン・エキスプレス(R)・カード Digital」
クレジットカードの見直しや、節約にクレジットカードを活用したい方には、セゾンパール・アメリカン・エキスプレス・カード Digitalがおすすめです。年会費は初年度が無料、2年目以降は1,100円(税込)で保有が可能で、年1回以上のカード利用で2年目以降も無料になります。
セゾンパール・アメリカン・エキスプレス・カード Digitalは、お申し込み開始から、最短5分でセゾン公式アプリ「セゾンPortal」上に発番されるため、即日発行が可能です。
後日郵送で届くプラスチックカードは、券面にカード番号の記載がない「完全ナンバーレス」のため、他人からの盗みを防止できてセキュリティ面が強化されます。当然、プラチナカードを使えば、通常のIC付きクレジットカードと同様に実店舗でのお買物も可能です。
また、QUICPayの利用で最大2%(※)のポイントの還元率になり、お得にポイントを貯めることができます。
普段のお買物から還元を受けることができ、多くの優待を持つセゾンパール・アメリカン・エキスプレス・カード Digitalは、給与が低い傾向にある若年層の方にとくにおすすめのカードになっていますので、申し込みを検討してみてはいかがでしょうか。
(※)1ポイント最大5円相当のアイテムと交換した場合となります。
(※)適用には、諸条件があります。詳細はカードお申込みページをご確認ください。
年会費無料!「セゾンカードデジタル」
セゾンカードデジタルは、年会費無料で持てるデジタルカードです。お申し込み開始から、最短5分でセゾンPortal上にカード番号が発番され、オンラインショッピングや電子マネーへの登録が可能です。
後日発行される完全ナンバーレスのプラスチックカードは他人からの盗み見を防止でき、プラチナカードを使って実店舗でのカード決済が可能です。
また、ホテルやレストラン、ビューティーサロンなどの全国のセゾンカード加盟店を優待価格で利用でき、日々の生活で活用できる特典も充実しています。
その他、オンラインショッピングの際は、「セゾンポイントモール」の利用で最大30倍の永久不滅ポイントを獲得することができます。
日々のお買物はもちろん、公共料金の支払いでも永久不滅ポイントが貯まるので、節約にも活用できるおすすめのカードになっています。
まとめ
基本給は、給与のベースになる賃金のことです。法律で定義されているわけではないため、基本給の決め方は会社によって異なることを覚えておきましょう。
基本給が低いと、基本給が基準となる残業代や賞与などに影響し、万が一、手当がカットされた場合は大幅な給与ダウンになってしまう可能性があります。そのため、基本給が低いと感じている方は、転職や副業などで収入を上げたり、生活費を見直して支出を抑えたりして、万が一のときに備えておくことをおすすめします。
今回ご紹介したクレジットカードは、還元や優待も多くあるため、節約を簡単に手助けしてくれます。節約にクレジットカードの活用を考えている方は、セゾンパール・アメリカン・エキスプレス・カード DigitalやセゾンカードDigitalをご検討ください。