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特許料等の減免制度について|新・旧の免除ルールも紹介
しかし、創業間もないスタートアップ企業では、特許にかかるコストはできる限り抑えたいというのが本音ではないでしょうか。
そこで特許申請でかかる特許料や審査請求料が安くなる減免制度(特許料が免除もしくは軽減される制度)について紹介します。
2019年4月に改定されている新減免制度では手続きが大幅に削減され、また対象範囲も拡大されています。今回は特に中小企業や個人事業主の皆さまが対象になる減免措置を中心に解説します。
最初に確認!特許料の納付方法
特許料を納付する方法は6種類あります。
また、納付は紙もしくはオンラインで申し込む方法に分かれます。オンラインで申し込んだ方が圧倒的に早く処理され、紙で申請した場合は、紙を電子データにする問題などから、オンラインよりも3週間ほど遅くなります。
では、特許料の納付方法を解説します。
特許印紙
特許(登録)料納付書に特許印紙を貼付して特許料を支払う方法です。
特許(登録)料納付書を作成し、特許印紙を貼付した特許(登録)料納付書を提出して、特許料を支払います。
予納
予納とは特許庁に予納台帳を開設し、そこから必要な金額を引き落としする方法です。
購入した特許印紙をあらかじめ予納台帳へ預け入れ、必要な金額だけ料金を支払います。
手続きの流れは、以下のとおりです。
1.予納届を出す
特許庁へ予納台帳を開設するために「予納届」を提出します。
その後、特許庁より予納台帳番号を通知されます。
予納届の作成例
2.特許印紙を「予納書」に貼り付けて特許庁へ提出
予納台帳にお金を納めるときは、特許印紙を「予納書」に貼り付けて特許庁へ提出します。
予納約書の作成例
3.特許(登録)料納付書の作成・提出
納付金額と予納台帳番号を記載した特許(登録)料納付書を提出します。
納付書の様式と記載例
現金納付
銀行の窓口で現金を国庫に支払う方法です。支払い完了後、銀行振込み用の4枚つづりの納付書のうち「納付済証(特許庁提出用)」を特許(登録)料納付書に添付し、国庫へ特許金を振り込みます。
電子現金納付
オンラインで「納付番号」を取得した後、Pay-easy(ペイジー)対応のインターネットバンキングまたはATMから国庫へ特許料を振り込むする方法です。特許料支払後に、「納付番号」を記載した特許(登録)料納付書を提出する必要がありますので、ご注意ください。
口座振替
銀行口座を特許庁に登録し、与えられた「振替番号」を使って特許料を支払う方法です。事前手続完了後に、振替番号と納付金額を記載した特許(登録)料納付書を提出する必要があります。事前手続だけでは特許料は引き落としされませんのでご注意ください。
クレジットカード
クレジットカードを利用して納付する場合、専用ページから簡単に手続きが可能です。手続きの流れは下記のとおりです。
※3Dセキュアとはあらかじめクレジットカード会社に任意の暗証番号を事前に登録することで、不正使用の防止を図る本人認証サービスです。
・クレジットカード納付制度
・特許料案内チラシ
特許料等の減免制度について
一定要件をクリアすれば特許料等が免除もしくは軽減されます。対象は中小企業や個人事業主、大学等、減免制度は審査請求日によって適用される減免制度(減免を受けるための要件、手続等)が異なります。
現在は新減免制度と旧減免制度が存在しており、まずどちらに該当するかを確認する必要があります。2019年3月31日以前に特許申請したものは旧減免制度、2019年4月1日以降に申請したものは新減免制度の対象です。これから特許申請される皆さまは、新減免制度をご確認ください。
申請者 | 新減免制度 | 旧減免制度 |
---|---|---|
中小企業(会社) 中小企業(個人事業主) 中小企業(組合・NPO法人) |
<特許> 審査請求料:1/2に軽減 特許料(第1年分から第10年分):1/2に軽減 |
<特許> 審査請求料:1/3に軽減 特許料(第1年分から第10年分):1/3に軽減 |
中小企業ベンチャー 小規模企業 ※個人事業主含む |
<特許> 審査請求料:1/3に軽減 特許料(第1年分から第10年分):1/3に軽減 |
|
研究開発型中小企業 法人(非課税法人等) ※個人事業主含む |
<特許> 審査請求料:1/2に軽減 特許料(第1年分から第10年分):1/2に軽減 |
|
福島関連中小企業 ※個人事業主含む |
<特許> 審査請求料:1/4に軽減 特許料(第1年分から第10年分):1/4に軽減 |
<特許> 審査請求料:1/2に軽減 特許料(第1年分から第10年分):1/2に軽減 |
新減免制度では、特に中小企業の対象範囲が拡大されていますので、詳細は新減免制度をご覧ください。 | ||
個人(市町村民税非課税者等) | <特許> 審査請求料:免除又は半額軽減 特許料(第1年分から第3年分) :免除又は半額軽減 特許料(第1年分から第3年分) :免除又は半額軽減 |
|
大学等の研究者 国立大学、私立大学等 |
<特許> 審査請求料:1/2に軽減 特許料(第1年分から第10年分):1/2に軽減 |
|
・承認TLO ・独立行政法人 ・試験独法関連TLO ・公設試験研究機関を設置する者 ・試験研究地方独立行政法人 |
新減免制度について
新減免制度では、2019年4月1日以降に審査請求した案件が対象です。特許庁に納付する「特許料(第1年分から第10年分)」、「出願審査請求料」などが減免されます。
新減免制度では、特許申請時に必要書類は下記のとおりです。
・出願審査請求書(手数料に関する特記事項を記載する)
もしくは
・特許料納付書(特許料等に関する特記事項に減免を受ける、減免申請書の提出を省略する旨を記載する)
また新減免制度では、要件を満たせば外国の出願人も減免可能になっています。
減免制度に関する資料はコチラ
減免対象者 | 措置内容 |
---|---|
中小企業(会社) | <特許> 審査請求料:1/2に軽減 特許料(第1年分から第10年分):1/2に軽減 |
中小企業(個人事業主) | |
中小企業(組合・NPO法人) | |
中小ベンチャー企業(法人・個人事業主) | <特許> 審査請求料:1/3に軽減 特許料(第1年分から第10年分):1/3に軽減 |
小規模企業(法人・個人事業主) | |
研究開発型中小企業(会社・個人事業主・組合・NPO法人) | <特許> 審査請求料:1/2に軽減 特許料(第1年分から第10年分):1/2に軽減 |
法人税非課税中小企業(法人) | |
個人(市町村民税非課税者等) | <特許> 審査請求料:免除又は1/2に軽減 特許料(第1年分から第3年分):免除又は1/2に軽減 特許料(第4年分から第10年分):1/2に軽減 <実用新案> 実用新案技術評価請求料:免除又は1/2に軽減 登録料(第1年分から第3年分):免除又は3年間猶予 |
アカデミック・ディスカウント(大学等の研究者、大学等) | <特許> 審査請求料:1/2に軽減 特許料(第1年分から第10年分):1/2に軽減 |
独立行政法人 | |
公設試験研究機関を設置する者 | |
地方独立行政法人 | |
承認TLO | |
試験独法関連TLO | |
福島復興再生特別措置法の認定福島復興再生計画に基づいて事業を行う中小企業(会社・個人事業主・組合・NPO法人) | <特許> 審査請求料:1/4に軽減 特許料(第1年分から第10年分):1/4に軽減 |
旧減免制度について
2019年3月31日以前に特許申請したものが旧減免制度の対象です。
新減免制度と異なり、審査請求料の減免申請と特許料の最初の減免申請について、減免申請書と証明書の提出が必要になります。また、研究開発型中小企業・公設試験研究機関・地方独立行政法人については、軽減申請先が特許庁ではなく経済産業局等になります。
対象となる方、軽減について(一部抜粋)
対象:2019年3月31日までに審査請求を行なった方で減免制度を受けていない方
原則、審査請求又は特許料納付と同時に行っていただくようお願いいたします。
減免対象者 | 根拠法令 | 措置内容 |
---|---|---|
中小ベンチャー企業・小規模企業等 | 改正前の産業競争力強化法第66条 | <特許> 審査請求料:1/3に軽減 特許料(第1年分から第10年分):1/3に軽減 |
個人(市町村民税非課税者等) | 特許法第109条、195条の2 実用新案法第32条の2、54条 |
<特許> 審査請求料:免除又は半額軽減 特許料(第1年分から第3年分) :免除又は半額軽減 特許料(第4年分から第10年分):半額軽減 <実用新案> 実用新案技術評価請求料 :免除又は半額軽減 登録料(第1年分から第3年分):免除又は3年間猶予 |
法人(非課税法人等) | 特許法第109条、195条の2 | <特許> 審査請求料:半額軽減 特許料(第1年分から第10年分):半額軽減 |
研究開発型中小企業 | 改正前の産業技術力強化法第18条 改正前の中小ものづくり高度化法第9条 |
<特許> 審査請求料:半額軽減 特許料(第1年分から第10年分):半額軽減 |
研究開発型中小企業(アジア拠点化推進法) | 改正前のアジア拠点化推進法第10条 | <特許> 審査請求料:半額軽減 特許料(第1年分から第10年分):半額軽減 |
アカデミック・ディスカウント(大学等、大学等の研究者) | 改正前の産業技術力強化法第17条 | <特許> 審査請求料:半額軽減 特許料(第1年分から第10年分):半額軽減 |
独立行政法人 | 改正前の産業技術力強化法第17条 | <特許> 審査請求料:半額軽減 特許料(第1年分から第10年分):半額軽減 |
公設試験研究機関を設置する者 | 改正前の産業技術力強化法第17条 | <特許> 審査請求料:半額軽減 特許料(第1年分から第10年分):半額軽減 |
地方独立行政法人 | 改正前の産業技術力強化法第17条 | <特許> 審査請求料:半額軽減 特許料(第1年分から第10年分):半額軽減 |
承認TLO | 改正前のTLO法第8条(旧産活法第56条、57条) | <特許> 審査請求料:半額軽減 特許料(第1年分から第10年分):半額軽減 |
認定TLO | 改正前のTLO法第13条 | <特許> 審査請求料:半額軽減 特許料(第1年分から第10年分):半額軽減 |
承認地域経済牽引事業を行う中小企業 | 改正前の地域経済牽引事業の促進による地域の成長発展の基盤強化に関する法律第21条 | <特許> 審査請求料:半額軽減 特許料(第1年分から第10年分):半額軽減 |
認定重点推進計画に基づいて事業を行う中小企業 | 改正前の福島復興再生特別措置法第84条 | <特許> 審査請求料:半額軽減 特許料(第1年分から第10年分):半額軽減 |
特許料の減免を申請する際の注意点
特許料の減免を申請する際は、申請の対象になるかを確認する必要があります。
とくに、業種ごとに中小企業要件の確認、研究開発要件の該当有無、事業設立経過年数など、漏れがないかを念入りに確認することをおすすめします。
セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス®️・カードで特許料を納付
前述のとおり、特許料はクレジットカードでの支払いが可能になりました。
クレジットカードで特許料を納付する最大のメリットはポイント・マイルがたまることです。
セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカンエキスプレス®️・カードは、3Dセキュア(本人認証サービス)に対応している法人カードですので、特許料の納付が可能です。
また、SAISON MILE CLUBへご登録いただくと、ショッピングのご利用1,000円毎にJALマイルが自動的に10マイルたまります。さらに優遇ポイントとして2,000円毎に永久不滅ポイント1ポイントも貯まります。
※別途ご登録が必要です。
是非、この機会に検討ください。
■基本情報 ・年会費22,000円(税込) ・ポイント付与率 0.5% ※基本 ・海外旅行傷害保険最高1億円 ・国内旅行傷害保険最高5,000万円 |
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まとめ
特許を申請する際は、新減免制度と旧減免制度のどちらに該当するかを確認しましょう。
また、そもそも申請の対象になるかも、必ず確認するのも重要です。
特許料を納付する際は、クレジットカードをうまく利用しポイントも取得できるようにしましょう。
「アメリカン・エキスプレス」はアメリカン・エキスプレスの登録商標です。
(株)クレディセゾンはアメリカン・エキスプレスのライセンスに基づき使用しています。