「キャッシュレス」という言葉は、“キャッシュ(cash=現金)”と“レス(less=極力少なくする)”の2単語から成り立っています。

要するに、現金(紙幣や硬貨)の利用を極力少なくするために、現金以外の方法で支払いをすることです。

これまで日本では現金での支払いが好まれている傾向がありましたが、経済的なメリットの多さからキャッシュレス決済の普及が政府によって進められています。

その結果、現在ではクレジットカード決済や電車に乗るときのSuicaタッチ、公共料金の口座引き落としなど、あらゆる場所でキャッシュレス決済ができるようになりました。こう考えると、キャッシュレスは私たちの生活にとってかなり身近なものになっているといえます。

キャッシュレス決済サービスには、さまざまな種類があります。サービスによって使い勝手や特長が異なるので、これからキャッシュレスを始める方は自身に合ったものを選びましょう。代表的なキャッシュレス決済サービスの種類は下記のとおりです。

● クレジットカード
● 電子マネー
● スマートフォン決済
● デビットカード
● 口座引き落とし

クレジットカードは、後払いで支払いができる機能が備わったカードのことです。支払った代金はカード会社が一時的に立て替えを行い、後日カードの利用者に請求される仕組みになっています。 

使い方は簡単で、カードを店頭に設置されている端末に読み込ませる、または店員に渡すだけで支払いが完了します。普段のお買物や公共料金の支払いなど、あらゆるシーンで利用できる便利な決済方法です。

電子マネーとは、電子化されたお金のことです。支払いの際はスマートフォンやICカードなど電子マネーと紐付けているデバイスを、店頭の読み取り端末にかざすと決済できる仕組みになっています。

電子マネーの代表的な例としては、SuicaやPASMO、nanaco、QUICPay™(クイックペイ)などが挙げられます。このほかにも数々の電子マネーが発行されており、利用できる店舗も増えてきています。 

スマートフォン決済とは、手持ちのスマートフォンを使って支払う決済手段のことです。Google Pay™やApple Payなどの決済アプリに電子マネー・クレジットカードを紐づけると、店頭の読み取り端末にスマートフォンをかざすだけで支払いができるようになります。

また、QRコード決済サービスも、スマートフォン決済の一種です。スマートフォンの画面に表示されたQRコードを読み込ませることで、代金の支払いを行えます。 

デビットカードとは、預金口座から直接代金を支払えるカードのことです。クレジットカードと同様に、店頭に設置された端末にカードを読み込ませたり、店員の方にカードを渡したりすることで決済ができます。

クレジットカードとの主な違いは、支払いの仕組みにあります。クレジットカードで支払った代金は後日カード会社から請求される仕組みですが、デビットカードは支払った代金がその場で預金口座から即時引き落とされます。

口座引き落としは、金融機関の口座から代金を引き落とすことで支払いを行う決済方法です。定期的な支払いが必要なサービスによく採用されている決済方法で、例としては公共料金や通信料金、クレジットカードの支払いなどが挙げられます。 

先述したようにキャッシュレスにはさまざまな支払い方法がありますが、支払いが行われるタイミングによって以下の3つに分類することができます。

● 前払い
● 即時払い
● 後払い

以下で詳しい内容を順番に説明します。

1つめは、前払いのキャッシュレスです。「プリペイド」と呼ぶこともあります。

Suicaをはじめとした交通系ICカードや WAON、nanacoなどの流通系ICカードによく採用されており、あらかじめお金をチャージ(前払い)しておき、チャージ金額の範囲内で支払いができる仕組みになっています。

前払いのキャッシュレスは、お金の使いすぎを防ぎやすくなる点がメリットです。支出の管理が苦手な方や無駄遣いを防ぎたい方に向いています。

なお、チャージ方法は各サービスで異なりますが、現金やクレジットカードでチャージするのが一般的です。

2つめは、即時払いのキャッシュレスです。決済をした瞬間に支払いが行われるもので、デビットカードなどが当てはまります。

リアルタイムで使った分だけ銀行口座からお金が減っていくので、前払いと同じく使いすぎを防ぐことができます。

3つめは、後払いのキャッシュレスです。「ポストペイ」と呼ぶこともあります。

1ヵ月ごとに締め日が設けられており、締め日に決定した1ヵ月分の利用金額が、支払い日に銀行口座からまとめて引き落とされる仕組みです。

前払いのように事前のチャージが必要なく、即時払いのように決済した瞬間に支払いが行われることもありません。手元に現金がない状態でお買物をしたい場面では、特に役立つ支払い方法です。

なお、電子マネーやQRコード決済、バーコード決済については、支払元に何を紐づけるかでキャッシュレスの種類が異なってくるので注意しましょう。

日本では政府が主体となってキャッシュレス化の推進を打ち出し、さまざまな施策が実施されました。その結果、2010年では13.2％であったキャッシュレス決済比率は、2021年には約2.5倍の32.5%まで上昇しています。 

しかし、諸外国のキャッシュレス決済普及率と比較すると、日本の現状はまだ十分な状況ではありません。

世界的なキャッシュレス化の流れに遅れを取らないよう、経済産業省は将来的に世界最高水準である80%のキャッシュレス決済比率を目指すと宣言しています。

ここまでキャッシュレスを「利用する」側の状況をご紹介してきましたが、サービスを「提供する」店舗や事業者側の状況はどのようになっているのでしょうか。

経済産業省が2021年に実施した「キャッシュレス決済 実態調査アンケート」によると、アンケートに回答した事業者におけるキャッシュレス導入率は約7割という結果でした。

また、キャッシュレス決済の手数料率は3％前半の占める割合が高くなっています。

上記のように、日本でも多くの店舗でキャッシュレス決済が導入されていますが、まだすべての場所で対応しているわけではありません。

キャッシュレス未導入である理由には、コスト負担があること、あるいは顧客からの要望がないことが挙げられています。

現金と比較すると、キャッシュレスはさまざまなメリットがある支払い方法です。以下では、支払い方法を現金からキャッシュレスに変更することで得られる主なメリットをご紹介します。

1つ目のメリットは、ポイントを貯める・使うことができる点です。キャッシュレス決済サービスのなかには、支払い金額に応じてポイントが貯まるものがあります。

貯めたポイントはお金の代わりとして支払いに使ったり、航空会社のマイルや商品と交換したりすることが可能です。

2つ目のメリットは、支払いがスピーディに完了する点です。キャッシュレスなら、カードやスマートフォンを店員に渡すか端末にかざすだけで支払いが完了します。

また、現金払いと違っておつりは出ないので、「おつりを受け取って財布にしまう」といった手間もかかりません。忙しい朝の時間帯でも、ストレスフリーでお買物ができます。

3つ目のメリットは、ATM手数料を節約できる点です。キャッシュレスで支払うようになると現金をあまり使わなくなるので、自然とATMに行く頻度も減っていきます。よって、ATM手数料の負担を小さくすることが可能です。

現金払いだと、財布からお金がなくなりそうになるとその都度ATMに行ってお金を引き出す必要があります。手間もかかりますし、なによりATM手数料の負担が大きくなってしまうので、節約したい方は注意が必要です。

4つ目のメリットは、キャッシュレスの利用履歴が残る点です。多くのキャッシュレス決済サービスはインターネットの会員ページや専用アプリに利用履歴が残る仕組みになっており、「何にいくら使ったか」をスマートフォンやパソコンからすぐに確認できます。

現金で支払いをする場合もレシートを見れば支出を確認できますが、その場合はレシートを管理する手間が発生してしまいます。手軽に支出管理をしたいのであれば、利用履歴をいつでも確認できるキャッシュレスで支払うと良いでしょう。

電子マネーやデビットカードなどキャッシュレスには数多くの種類がありますが、そのなかでも最も多く利用されているのはクレジットカードです。

⼀般社団法⼈キャッシュレス推進協議会が公開している「キャッシュレス・ロードマップ 2021」によると、全体のキャッシュレス決済手段のうちクレジットカードが占めている割合は、89.7%だとされています。

クレジットカードが決済手段として人気を集めている背景としては、使い勝手の良さが考えられます。例えば、国内はもちろん海外でも利用できるうえ、カードの種類によってはタッチ決済も可能です。また、利用できる店舗の数が多いため、さまざまなシーンで使えます。

キャッシュレス初心者の方がキャッシュレス決済デビューする際には、後払い(ポストペイ)型に分類されるクレジットカードを選ぶのがおすすめです。

店舗でカードそのものを利用して決済してもよし、電子マネーと紐づけてスマートフォンを利用する形で決済してもよしと、いろいろな形で利用することができます。

今回はそんなクレジットカードのなかから、特におすすめのクレジットカードをご紹介します。

セゾンパール・アメリカン・エキスプレス(R)・カード Digitalは、デジタルカードとプラスチックカードを分けて使えるタイプのクレジットカードです。

お申し込み開始から最短5分でクレディセゾン公式スマートフォンアプリ「セゾンPortal」にデジタルカードが発行され、すぐに電子マネーをはじめとしたキャッシュレス決済に使えます。プラスチックカードは後日郵送されるので、物理的なカードを手元に持っておきたい方も安心です。

また、加盟店でQUICPayを利用すると、最大2%相当のポイント還元を受けられます(※2) 。QUICPayによるキャッシュレス決済を中心にお買物をすれば、自然と多くのポイントを貯めることが可能です。

貯めたポイントは、家電やギフト券など2万点以上の人気アイテムが出品中のセゾンの総合通販サイト「STOREE SAISON(ストーリーセゾン)」で利用できるほか、カードの請求充当やポイント運用などさまざまな用途に利用できます。

(※1)適用には、諸条件があります。詳細はカードのお申し込みページをご確認ください。
(※2)店舗・サービスごとにキャッシュバックの上限額がございます。

SAISON CARD Digital(セゾンカードデジタル)は、保有コストの低さが魅力のクレジットカードです。年会費無料で保有できるため、維持費などを気にせず気軽に発行することができます。

国際ブランドの選択肢も幅広く、Visa、Mastercard(R)、JCB、American Expressのなかから好きなブランドを選べます。

海外では国によって使いやすい国際ブランドが異なるので、自身がよく足を運ぶ国に合わせて選べば現地での決済がよりスムーズになるでしょう。

また、お申し込み開始から最短5分でスマートフォンにデジタルカードが発行され、その後はタッチ決済に対応したナンバーレスカードが発行されます。カード情報とデバイスの紐づけを行えば、スマートフォン決済を使うことも可能です。

なお、ナンバーレスカードには券面にカード情報が記載されておらず、海外でも安心して使えます。国内はもちろん、海外旅行先での決済でも活躍するおすすめの1枚です。

本記事では、キャッシュレスの概要やキャッシュレスの種類、利用するメリットをお伝えしました。

キャッシュレスは、現金不要でスピーディに支払いを済ませられる便利な決済方法です。特にクレジットカードは汎用性が高いため、初めてキャッシュレスを体験する方におすすめです。

また、クレジットカードによっては、支払った金額に応じてポイントを貯めることができます。ポイントの貯めやすさを重視する方は、永久不滅ポイントを効率良く獲得できるセゾンのクレジットカードをぜひご検討ください。

(※)「Apple Pay」はApple Inc.の商標です。
(※)「Google Pay」はGoogle LLC の商標です。
(※)「QUICPay」は株式会社ジェーシービーの登録商標です。
(※)「Suica」は東日本旅客鉄道株式会社の登録商標です。
(※)「QRコード」は株式会社デンソーウェーブの登録商標です。