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【図解】税金(法人税)をクレジットカードで支払うメリットと注意点
実は法人が支払う税金もクレジットカードで納付できることをご存知でしょうか。個人にかかる税金のクレジットカード払いは浸透しつつありますが、法人でも可能であることを知らない方は意外と多いです。
ただし、法人税のなかでもクレジットカード支払いが可能なものとそうでないものが存在しています。
今回は法人税をクレジットカードで納付する方法からおすすめのクレジットカードを紹介します。
法人が支払うべき税金とは?
法人が納めるべき税金は法人税の他にも「法人事業税」や「法人住民税」などがあります。このうち、法人税は国税、法人事業税と法人住民税は地方税に分類されます。
法人が支払う税金は種類が多く、それぞれで税率も異なります。
法人が支払う主な税金一覧
<国税> 法人税 地方法人税 消費税 印紙税 登録免許税 <地方税> 法人住民税 法人事業税 固定資産税・償却資産税 自動車税・軽自動車税 自動車重量税 自動車取得税 |
法人税
法人税とは、法人が得た所得に対して課される税金のことです。税率は会社規模によっても変わります。※詳しくは後述
地方法人税
法人税同様に所得に対する課税される税金であり、法人税額に10.3%を乗じた金額となります。名前に「地方」がついていますが、国税に分類されます。
消費税
商品の仕入れなどには消費税が含まれます。法人が納めるべき消費税額は「売上の消費税-原価(仕入れ等)消費税」で計算します。資本金が1,000万円以下の法人は、設立から1年間は納税が免除されます。また厳密には、消費税は国税と地方税に分かれます。この地方税の部分を「地方消費税」といいますが、支払いをする際に分けることはありません。
印紙税
課税文章に対してかかる税金であり、書類に印紙を貼付する形式で納付します。
登録免許税
不動産及び商標の登記を行う際にかかる税金です。
法人住民税
法人の事業所がある地方自治体に課される税金です。「法人税額×住民税率+均等割額」で計算します。住民税率は地方によって、均等割は会社規模によって異なります。
※例. 東京都23区内に事業所がある資本金1,000万円の会社の場合
住民税率:12.9%
均等割額:7万円
法人事業税
法人の事業活動に際して、利用している道路や警察など公共施設、サービスにかかる経費の一部を負担するために、法人に課される税金です。「所得×法人事業税率」で計算されます。法人事業税率は、課税所得額によって変わります。※詳しくは後述
固定資産税・償却資産税
固定資産税は会社で保有している土地や建物などの固定資産に課される税金です。「課税標準額×標準税率(1.4%)」で計算されます。また、償却資産税とは固定資産税の一部であり、土地や建物以外の“時間経過によって価値が減少する資産”に対してかかる税金です。エアコンや看板などが該当します。計算式は固定資産税と同様です。
自動車税・軽自動車税
会社として保有している自動車(軽自動車)に課される税金です。4月1日時点で所有している台数分を、5月1日までに納付しなければなりません。自動車税は都道府県税、軽自動車税は市町村税となります。
自動車重量税
所有している自動車の車種及び重量、経過年数に応じて課税される税金です。
自動車取得税
自動車の購入時に取得金額に対して課される税金です。自動車は3%、軽自動車は2%となります。
法人が支払う税金は年間所得に応じて税率が変わる
法人が支払う税金のなかでも、法人税と法人事業税は所得に応じて税率が変わります。
法人税の税率
法人税率は、所得だけでなく会社規模によっても変化します。
会社規模 | 年間所得 | 税率 |
資本金1億円以下の会社 | 800万円以下 | 15% |
800万円超 | 19% ※ | |
上記以外の会社 | - | 23.2% |
参考:国税庁「法人税の税率 」
例えば、年間所得600万円の会社の法人税は下記の通りとなります。
600万円×15%=90万円
法人事業税の税率
法人事業税率は、課税所得額によって3段階に変化します。
・課税所得400万円以下:3.4%
・課税所得400万円~800万円:5.1%
・課税所得800万円超:6.7%
例えば、年間所得600万円の会社の法人事業税は下記の通りとなります。
600万円×5.1%=30万6千円
法人の税金は多種多様で金額も幅広いので、ある程度試算しておくと良いでしょう。
税金はクレジットカードで支払うことができる
冒頭でも述べたように、これら多種多様な税金はクレジットカードでの支払いが可能です。
以前は一部の地方税しかクレジットカードの支払いに対応しておらず、税金納付は銀行振込や現金支払いが一般的でしたが、2017年1月から法人税などの国税もクレジットカード払いができるようになりました。
利用可能なクレジットカード
下記の国際ブランドであれば、税金の支払いが可能です。
・American Express
・Visa
・Mastercard
・JCB
・Diners Club
上記以外の国際ブランドは対応していないこともあるので注意しましょう。
このように、クレジットカードでの税金支払いはほぼ全てのカードに対応しており、5年以上前から可能であるにもかかわらず、従来の方法で納付する法人が未だに多いのが現状です。
クレジットカード納付には、銀行振込や現金支払いにはないメリットもあるので、何となく従来の方法で税金を支払っている方は、この機会に検討しましょう。
税金(法人税)をクレジットカードで支払うメリット&注意点
メリット➀ 時間・手間がかからない
クレジットカード支払いの魅力のひとつが「利便性」です。
クレジットカードの支払いであれば、ネットで手続きが完了するので、現金を持って窓口やコンビニに行く必要はなく、安全かつスピーディーです。
銀行振込の場合、最近ではネットバンキングもありますが、銀行の営業時間によってはすぐに振り込めないケースも起こりえます。クレジットカードならば24時間いつでも、すぐに支払えるのでそういった心配はありません。
メリット② 効率的な資金繰りが可能
クレジットカード支払いの請求は1~2ヵ月後です。極端ですが、今手元にお金がない状態でも支払いが可能です。当然ですが、銀行振込や現金支払いだとそうはいきません。
また、クレジットカードは支払い日を設定できる場合もあるので、「資金繰り」という面で融通が利くのも嬉しいポイントです。
メリット③ 税金の管理が楽になる
税金は種類が多く、その都度支払うことになります。現金での納付だと、複数の領収書がバラバラに残ってしまい管理が難しいです。
その点、クレジットカード納付であれば支払いのタイミングは別々であっても、利用後の明細書でいつにいくら支払ったかどうかを把握できます。経理管理という点でもおすすめです。
メリット④ ポイントが貯まる
クレジットカード払い最大のメリットとも言えるのが「ポイント還元(またはキャッシュバック)」です。法人が支払う税金は高額になるので、その恩恵も大きいでしょう。
仮に、総額100万円の税金をポイント還元率1%のクレジットカードで支払った場合、1万円分のポイントを受け取ることができます。実際の支払いでは納税手数料はかかるものの、銀行振込だと振込手数料がかかるうえ、クレジットカード払いのような還元は一切ありません。これを5年、10年続けたとすると、その差は大きくなります。
クレジットカード納付は「経費削減」という側面もあるわけです。
ただ、法人の税金支払いは「法人カード」であってもポイント付与やキャッシュバックが適用されないカードもあるため、カード選びには注意しましょう。
その他、クレジットカードの税金支払いの注意点を紹介します。
注意点① 手数料がかかる
クレジットカード払い自体には手数料はかかりませんが、税金を納付する際は「国税お支払いサイト」を利用することになります。その際に、利用手数料がかかります。
国税お支払いサイトの利用手数料は下記の通りです。
納付税額 | 決済手数料(税込) |
---|---|
1円~10,000円 | 83円 |
10,001円~20,000円 | 167円 |
20,001円~30,000円 | 250円 |
30,001円~40,000円 | 334円 |
40,001円~50,000円 | 418円 |
以降も同様に、10,000円を超えるごとに手数料が加算される |
手数料はかかるものの、支払いによって付与されるポイントの方が多くなることもあります。また、銀行振込であっても振込手数料はかかるので、カード払いの方がお得なケースがほとんどです。
注意点② 自治体によっては地方税が支払えない
当然ですが、国税お支払いサイトは地方税の支払いに対応していません。地方税をクレジットカードで支払う場合は、各自治体のホームページで確認するか、窓口へ問い合わせましょう。
また、国税お支払いサイトで支払える上限金額は1度の手続きで990万円※までなので、その点も注意しましょう。
※一度の手続きで1,000万円未満まで支払い可能ですが、決済手数料を差し引くと990万円となります
納税額が1,000万円を超える場合、例えば1,200万円を支払う場合は900万円と300万円で分割することでクレジットカード払いが可能になります。
注意点③ 領収証書は発行されず、納税証明書の発行が遅い
クレジットカード納付だと、領収書は発行されません。また、納税証明書は税務署で発行されますが、3週間程度かかります。
クレジットカードは利用明細書で確認できますが、領収書がどうしても必要なものに関しては銀行振込もしくは現金払いにしましょう。
税金をクレジットカードで支払う方法
税金をクレジットカードで支払う際は、次の手順で手続きをします。
➀納付書を準備する |
↓
②国税クレジットカードお支払いサイトを開く |
↓
③納付情報を記入する |
↓
④クレジットカード情報を入力 |
↓
⑤納付内容を確認して「納付」ボタンをクリック |
国税のお支払いの場合は、「国税クレジットカードお支払いサイト」ですが、地方税の場合は下記のサイトからお支払いが可能です。
・Yahoo!公金支払い
・都税 クレジットカードお支払サイト (東京都の場合)
地方税の納付に関しては、それぞれの自治体の専門サイトを利用しましょう。
法人の税金支払いにおすすめのクレジットカード
それでは、最後に法人の税金支払いにおすすめのクレジットカードを紹介します。
まず大前提として、法人の税金納付は個人用カードでも支払えるが、法人カードがおすすめです。限度額が高く、法人向けのサービスがあるからです。
また、公私を分けることで会計管理も楽になります。
セゾンプラチナ・ビジネス プロ・アメリカン・エキスプレス®・カード
法人の税金納付におすすめのクレジットカードは、
セゾンプラチナ・ビジネス プロ・アメリカン・エキスプレス®・カード(以下、セゾンプラチナビジネスプロ)です。
基本情報は下記の通りです。
年会費 | 27,500円(税込) |
入会資格 | 法人代表者様(個人事業主・未成年者除く) |
キャッシュバック率 | 1% キャッシュバック1% or支払いサイト最長84日間サービスから選択可能 |
海外旅行傷害保険 | 最高1億円 |
国内旅行傷害保険 | 最高5,000万円 |
おすすめポイント① 税金の支払いでも1%自動キャッシュバック
セゾンプラチナビジネスプロは税金の支払いであっても1%のキャッシュバックを受けられます。自動キャッシュバックなので、手続きも不要です。
おすすめポイント② お支払いを先延ばしすることも可能
また、セゾンプラチナビジネスプロには「最長84日間の支払いサービス」があるので、計画的な資金繰りを行うことができます。
ただし、1%のキャッシュバックとは併用できないので注意しましょう。
おすすめポイント③ ビジネスサービスも充実
セゾンプラチナビジネスプロは、下記のようなビジネスサービスも充実しています。
・利用枠を従業員毎の用途に合わせて設定できる
・会計ソフトへ決済データの連携可能
・国内空港ラウンジが無料で利用可能
・旅行損害保険は最高1億円
税金の支払いだけでなく、法人カードとして高いパフォーマンスを発揮してくれます。
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セゾンプラチナビジネスプロは、お申し込みから3週間前後で発送します。この機会に、ぜひご検討ください。
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