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キックバックとは?キャッシュバックとの違いや、法的な問題の有無について徹底解説!
ビジネスを営んでいると、取引先から「我が社の商品を仕入れたうえで、一定数量以上を販売してくれたら、キックバックをします」といった提案を受けることがあるかもしれません。今後のために、正確に意味を理解しておくほうが良いでしょう。
そこで、本記事では、「これから起業しよう」と考えている方や、すでに事業を開始している方(個人事業主など)に向けて、「キックバック」という用語の意味をご紹介します。「キャッシュバック」との違いや、法的な問題の有無についても詳しく解説するので、ぜひ参考にしてください。
ビジネスにおいて見聞きすることがある「キックバック」の意味
キックバックとは、自分の商品・サービスを取り扱ってくれる販売店に対して、販売を奨励する目的で渡す「謝礼金」「報奨金」のことです。
あらかじめ「一定期間内に一定数量以上の販売を達成した場合、売上金額の〇パーセント分を販売奨励金として戻す」といった内容の契約を販売店側と締結しておくことで実現されます。
なお、「リベート」「割戻し」「バックマージン」と呼称される場合もあることを覚えておきましょう。
販売店側に「目標数量を達成できるように、販売をがんばろう」というインセンティブが与えられることになり、自社の商品・サービスの売上増加につながることが期待されます。「納入する側」には売上増加という効果が、「販売する側」には報奨金を得られるという効果があり、キックバックは双方にとって魅力的な仕組みです。
「キャッシュバック」との違い
「キックバック」と混同しやすい用語として、「キャッシュバック」があります。キャッシュバックとは、商品・サービスの購入者に対して、特定の条件を満たす場合に、購入金額の一定金額を払い戻すことであり、「一定金額が払い戻される」という点は、キックバックと同じです。
ただし、キックバックは主に「事業者間の取り引き」において用いられるのに対し、キャッシュバックは主に「小売店と一般消費者の取り引き」において用いられるという違いがあります。
キックバックには、法的な問題がある?
さまざまな事件報道において、「キックバック」という単語が登場することがあります。
そのため、漠然と「あまり良い取り組みではない」という先入観をお持ちの方がいらっしゃるかもしれません。
ここまで説明してきたような「販売奨励金」「インセンティブ」としてのキックバックは、多種多様なビジネスシーンで行われている合法的な商慣行です。
ただし、「販売奨励金」などの意味ではなく、「不正・違法なお金の還流」を指して「キックバック」という単語が使われるケースもあることにご留意ください。
次節以降で、「法的に問題がないキックバックの例」および「法的に問題があるキックバックの例」をご紹介します。
法的に問題がないキックバックの例
販売促進の目的で、一定の条件を満たした場合に「謝礼金」「報奨金」「販売奨励金」を渡すことは合法であり、さまざまな企業が実施している健全な商慣行です。
例えば、保険会社Aが代理店Bに「新しい保険商品」の販売を依頼するケースを想定しましょう。A社が代理店Bに対し、「新しい保険商品を販売すれば、通常の報酬に上乗せして、売上金額の20%をキックバックする」と代理店Bに提案し、代理店Bが合意することは、幅広く行われている商慣行であり、何ら違法性はありません。
この場合、代理店Bは、新しい保険商品を販売することにより、通常よりも大きな報酬を得られ、保険会社Aも、より多くの契約者を獲得することが可能になるため、双方にメリットがあります。
なお、値下げできる商品・サービスを取り扱っているのであれば、キックバック分を商品やサービスの値下げに充てる場合もあるでしょう。通常よりも割安な金額で販売すれば、販売者の取り分は減少するものの、消費者にとってはメリットがあり、顧客満足度の向上につながります。
法的に問題があるキックバックの例
民間企業に限らず、官公庁・大学・病院などでも「不正・違法なお金の還流」がしばしば発生し、テレビや新聞のニュースにおいて「キックバック」という単語を用いて報道されるケースがあります。
上述したように、「販売奨励金」といった意味で受け渡すキックバックには違法性がありません。しかしながら、「キックバック」という単語を使用して、不正・違法な行為を持ちかけてくる者もいるので注意しましょう。以下、法的に問題があるキックバックの例をご紹介します。
例えば、会社間で正式な合意がないまま、A社の担当者Bが独断で購入価格の水増しを行って(C社の担当者Dと結託して「割高な見積もり価格」を提示させて)、お金を還流させることは、「キックバック」という単語を使っていても、法的に問題があることを認識しておきましょう。
「本来なら1,000万円で発注する数量なのに、水増し分を上乗せして1,100万円で発注し、受注したC社の担当者Dが50万円(上乗せ分の一部)をA社の担当者Bに還流させる」といった行為が実行されると、発注側のA社としては、余計に支払った100万円分の損失を被ることになります。詐欺罪や背任罪に問われる可能性があるので、このような行為に加担してはいけません。
また、担当者に「キックバックする(個人的に謝礼を渡す)」などと伝えて、不正軽油を売りさばく行為も、法的に問題があります。不正軽油とは、灯油や重油を混ぜて「軽油」と称して販売しているものです。灯油や重油には軽油取引税が課されないため、合法的な軽油よりも割安な価格で販売可能になりますが、「脱税」として取り締まり対象になるのでご注意ください。
そのほか、大学の研究室などにおいて、実態がないのに、部下に「勤務していた」と虚偽の報告をさせたうえで、部下が受け取った給与・謝礼・旅費・研究費を上司に還流させることは、「キックバック」と称していても正当・合法なものではなく、キャリアアップのための「実績」を求める若手の弱みにつけこむ不正・違法な行為です。
事業の成長には、キックバック以外の仕組みを活用することも重要
事業を有利に展開するために、合法的な意味での「キックバック」を駆使することは重要ですが、それ以外の仕組み・方法・サービスも組み合わせましょう。
例えば、「ビジネスカード」を保有することも選択肢のひとつです。ビジネスカードには、事業に役立つ付帯サービス・優待特典が数多く付帯しています。「福利厚生」「コンサルティング」「人材紹介」「法務」「会計」といった分野の優待を上手に活用して、業務効率化や生産性向上を実現し、売上増加につなげましょう。
なお、一般的な(プライベート用の)クレジットカードと異なり、ビジネスカードには「従業員用に追加カードの発行を申し込むことが可能」「法人口座を登録できる」といった特長もあります。立替金の精算の手間が省けるほか、プライベートのお金とビジネスのお金を区別しやすくなり、経理処理の負担が軽減されるので、ぜひ保有をご検討ください。
おすすめのビジネスカードをご紹介
おすすめのビジネスカードは「セゾンコバルト・ビジネス・アメリカン・エキスプレス(R)・カード」および「セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス(R)・カード」の2枚です。以下、各カードの特長をご紹介します。
セゾンコバルト・ビジネス・アメリカン・エキスプレス(R)・カード
年会費無料のビジネスカードです。追加カードも年会費無料で、9枚まで発行可能なので、従業員に利用させて経費精算の手間を省きましょう。なお、事業で使う物品・サービスを購入すると、1,000円(税込)につき1ポイントの永久不滅ポイントが貯まるほか、税金の納付でも1,000円につき1ポイント貯まるので、ぜひご活用ください。
ちなみに、ビジネスで利用する機会が多い下記10サイトで料金を支払うと、永久不滅ポイントを通常の4倍(1,000円(税込)につき4ポイント)獲得できます(※)。
● アマゾン ウェブ サービス(AWS)
● エックスサーバー
● お名前.com ドメインサービス
● クラウドワークス
● cybozu.com
● さくらインターネット
● マネーフォワード
● かんたんクラウド(MJS)
● モノタロウ
● Yahoo!ビジネスセンター
また、以下に示すように、事業に役立つサービス・優待特典が付帯していることも魅力です。
● 福利厚生サービス「セゾンフクリコ」:ホテルや温泉、グルメ、レジャーなど、提携施設のサービスを特別料金で利用できる優待メンバーシップ
● 補助⾦・助成⾦コンサルティングサービス優待:利用料金を割引
● かんたんクラウド(MJS)優待:月額利用料が2ヵ月無料
従業員のエンゲージメントの向上や、経理処理の効率化などにお役立てください。
(※)ほかのカードにて「SAISON MILE CLUB(セゾンマイルクラブ)」に登録されている場合は、対象外となります。
セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス(R)・カード
年会費は通常22,000円(税込)です。追加カードは、1枚につき3,300円(税込)の年会費で、9枚まで発行可能です。
年会費はかかりますが、以下に示すように、ビジネスに役立つ付帯サービス・優待特典が充実しています。上手に活用して、業務の効率化や生産性向上につなげましょう。
● 福利厚生サービス「セゾンフクリコ」:ホテルや温泉、グルメ、レジャーなど、提携施設のサービスを特別料金で利用できる優待メンバーシップ
● 補助⾦・助成⾦コンサルティングサービス優待:利用料金を割引
● WEBを使った集客コンサルティングサービス優待:無料診断サービス、および、約3ヵ月分無料のお試しスタートプランを利用可能
● グローバル人材紹介サービス「ユナイテッドワールド」優待:利用料金を割引、返金規定を優遇
● 法人向け顧問弁護士サービス「リーガルプロテクト」優待:月額料金を割引
なお、事業で使う物品・サービスをカードで購入すると、1,000円(税込)につき1ポイントの永久不滅ポイントを獲得できます。納税でも同様に永久不滅ポイントが貯まるので、現金ではなく、カードでお支払いください。ちなみに、海外では、通常の2倍(1,000円(税込)につき2ポイント)の永久不滅ポイントが貯まります。
SAISON MILE CLUBに年会費無料で登録することも可能です。登録中は、1,000円(税込)につきJALのマイルが10マイル獲得できるほか、2,000円(税込)につき1ポイントの永久不滅ポイントも付与されます。貯まった永久不滅ポイントをJALのマイルに変換すれば、マイル還元率が最大1.125%になるので、ぜひご登録ください。
そのほか、国内旅行傷害保険が付帯。条件を満たすことで海外旅行傷害保険(※)が付帯しているので、出張時に万一の事態が発生しても安心です。出張する機会が多い経営者や個人事業主の方は、保有を検討してはいかがでしょうか。
(※)航空券代や宿泊費などの支払いに本カードを利用した場合に適用されます。
ビジネスの仕組みを理解して事業を有利に展開しよう
事件の報道で「キックバック」という用語を見聞きする場合があります。そのため、ネガティブなイメージをお持ちの方がいらっしゃるかもしれませんが、販売を促進するためにインセンティブとして行うキックバックは、幅広い企業が実施している合法な商慣行です。
なお、「見積もり額を水増しさせたうえで、水増し分の一部を還流させる」など、会社に損害を与える行為も「キックバック」と呼ばれる場合がありますが、違法であり、刑事罰を科される可能性があるので関与してはいけません。
合法的なキックバックは、ビジネスを拡大するうえで重要な手段であり、「リベート」「割戻し」「バックマージン」と呼称される場合もあります。
自社がビジネスを展開している業界の実態を詳しく分析したうえで、キックバックを駆使して、売上増加を実現しましょう。加えて、事業に役立つサービス・優待特典が付帯しているビジネスカードを保有し、付帯サービス・優待特典を活用することもご検討ください。
おすすめのビジネスカードは「セゾンコバルト・ビジネス・アメリカン・エキスプレス(R)・カード」および「セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス(R)・カード」の2枚です。それぞれに特長があるので、年会費や優待特典を比較して、自社に適したものを選びましょう。