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「固定資産税」について詳しく解説!税額が決定される仕組みや、計算する方法をご紹介
この記事では、固定資産税の概要や税額が決定するまでの流れを詳しく解説します。初めて納税する方に向けて、固定資産税に関する「よくある質問」、および、それに対する「回答」もご紹介するので、ぜひ参考にしてください。
固定資産税とは
固定資産税は、毎年1月1日時点で住宅やマンション、土地などの固定資産を所有する方が納付する税金です。地方税であり、納付先は住まいの自治体となります。
固定資産税の対象は「土地・家屋など」です。以下に、土地および家屋に該当するものの例を示します。
● 土地:住宅用地、田、畑、山林など
● 家屋:戸建て住宅、分譲マンションなど
いつ、誰が納付する?
固定資産税は、原則として年4回の納期ごとに分割して納付する仕組みです。自宅に納税通知書が郵送されてきたら、金額と各期の納期限を確認して納付しましょう。納税通知書が郵送される時期は、自治体によって異なります。
固定資産税の納付方法は「金融機関の窓口での現金納付」や「口座振替」のほか、自治体によっては「クレジットカード決済」や「スマートフォン決済」に対応している場合もあるので、詳細について知りたい方は各自治体の公式サイトをご覧ください。
なお、「固定資産税課税台帳」に登録されている方が「固定資産の所有者」とされ、固定資産税を納付する義務を課されます。そのため、実際に居住していなくても、納付しなければなりません。
地価の高いエリアほど税額は高くなる
例えば土地の固定資産税の場合、固定資産税の計算の基礎となる評価額は、実勢価格のおよそ7割といわれています。そのため、地価の高いエリアほど、固定資産税の金額は高くなる傾向です。
マンション購入後には固定資産税を支払う義務がある
固定資産税は戸建て住宅だけでなく、マンションにも支払義務が発生します。したがって、マンションを賃貸契約ではなく「購入」した場合には、次の納期に固定資産税を納付する必要があるため、注意しましょう。
マンションの固定資産税は「土地」と「家屋」の両方に課税されます。家屋部分は経年劣化が考慮され、税額は年々下がっていくケースが一般的です。そのため、新築時が最も評価が高くなります。
また、マンションの場合は鉄筋コンクリート造が多く、木造の戸建て住宅よりも耐用年数が長くなり、評価額が高くなる傾向があります。
固定資産税の税額が決定するまでの流れ
固定資産税の税額は、各自治体が固定資産の評価をして評価額を決定し、その金額をもとに税額が計算されます。税額が算出されるまでの主な流れは下記のとおりです。
1. 固定資産の評価(固定資産評価額の決定)
2. 固定資産の評価額から、税金の基礎となる課税標準額の算出
3. 課税標準額に税率を乗じて、固定資産税額を計算する
次項より、各段階の内容を詳しく見ていきましょう。
1.固定資産の評価
固定資産の評価は、各自治体が決められた方式に則って行います。市街地形態を形成する宅地の場合には「市街地宅地評価法(路線価方式)」、新築・増築家屋の場合には「再建築費を基準として評価する方法」などがあります。
例えば、住宅を新築した場合の家屋にかかる固定資産税を考えてみましょう。多くの自治体では直接現地で家屋調査が実施され、固定資産の評価が行われます。家屋調査の事前連絡は、1~3ヵ月が一般的です。
家屋調査では、家屋の屋根や外壁に使用されている資材、給排水の設備などが調査されます。おおむね30分程度で終了します。その際、家屋の平面図を用意しておくと調査がスムーズになるでしょう。
調査前におおまかな評価額が知りたい場合には、施工した工務店やハウスメーカーに相場をあらかじめ聞いておくこともひとつの手段です。
土地・家屋の評価額は3年に一度見直され、一部例外を除き3年間据え置かれます。なお、償却資産は毎年1月1日の現況を1月31日までに申告し、申告内容に基づいて評価額が決定されます。
評価額に納得できない場合
固定資産の評価額は、縦覧帳簿(じゅうらんちょうぼ)により確認できます(縦覧制度)。縦覧制度とは、同一区内の土地・家屋の価格などが記載された縦覧帳簿をご覧になり、「ご自身の土地・家屋の価格」と「ほかの土地・家屋の価格」を比較することによって、ご自身の土地・家屋の価格が適正であるかを判断するための制度です(縦覧期間は、毎年4月1日から5月31日まで)。
固定資産の評価額に疑問がある場合は、各自治体の固定資産税担当部署に相談しましょう。なお、評価額に納得できない場合は、納税通知書の交付日から3ヵ月経過するまでなら、固定資産評価審査委員会へ再審査の申し出が可能です。
2.課税標準額の算出
次に、固定資産の評価額をもとに、固定資産税の税額の基礎となる課税標準額が算出されます。
課税標準額は固定資産の評価額と同じとなる場合もありますが、軽減措置や経年減価などを考慮して計算されるため、必ずしも同額となるわけではありません。
以下では、主な軽減措置を解説します。
軽減措置(土地)
土地に関する主な軽減措置には「住宅用地の特例措置」があります。生活の基盤となる住宅用地の税額負担を軽減するために、小規模住宅用地(200平方メートル以下の住宅用地)と一般住宅用地(小規模住宅用地以外の住宅用地)に特例を適用する制度です。特例措置の内容を以下に示します。
● 小規模住宅用地:課税標準額が固定資産の評価額の6分の1
● 一般住宅用地:課税標準額が固定資産の評価額の3分の1
なお、300平方メートルの住宅用地であれば、200平方メートル分が小規模住宅用地に該当し、残りの100平方メートル分が一般住宅用地に該当することを覚えておきましょう。
軽減措置(建物)
家屋に関する主な軽減措置には「新築住宅に係る減額措置」があります。これは、一定要件を満たす新築住宅の場合、120平方メートルまでの部分に対して、一定期間の固定資産税が2分の1となる制度です。
減額適用期間は、以下のようになっています。
● 3階建て以上の中高層耐火・準耐火住宅:新築後5年間
● 上記以外の住宅:新築後3年間
また、「認定長期優良住宅に係る減額措置」もあり、一定要件を満たす認定長期優良住宅は固定資産税が2分の1に減額されます。以下は、減額適用期間です。
● 3階建て以上の中高層耐火・準耐火建物:新築後7年間
● 上記以外の住宅:新築後5年間
3.税額の計算
最後に、課税標準額に税率を掛けて固定資産税の税額を計算します。税率は標準税率の1.4%が一般的です。標準税率と異なる税率を設定している自治体もあります。
固定資産税の計算式
固定資産税額 = 課税標準額 × 税率1.4%
数式を見ただけではイメージしにくいかもしれません。そこで、具体例として、以下に示す戸建て住宅に対して2023年に課せられる固定資産税を計算してみましょう。
● 土地:200平方メートル以下の小規模住宅用地で、評価額は3,000万円
● 家屋:120平方メートル以下で、評価額は2,000万円
● 2021年4月に新築
まず、土地の固定資産税額は、3,000万円×(1/6)×0.014=7万円になります。そして、家屋の固定資産税額は、2,000万円×0.014×(1/2)=14万円となるので、この事例では合計で「21万円」の固定資産税がかかることを理解しておきましょう。
なお、都市計画法による市街化区域内にある土地と家屋には、固定資産税に加え都市計画税(税率0.3%)が加算されます。
計算方法の詳細は下記記事で詳しく紹介しているため、興味のある方はぜひご覧ください。
固定資産税の計算方法を解説!実際にシミュレーションしてみよう
固定資産税の納付はクレジットカードがおすすめ
固定資産税の納付はクレジットカードがおすすめです。特にセゾンカードは、固定資産税の納付でも有効期限のない永久不滅ポイントが貯まり、インターネットを利用して自宅からいつでも簡単に納付できます。
自治体によってはクレジットカードでの納付に未対応のところもありますが、東京都23区やさいたま市などをはじめ多くの自治体で対応しています。なお、固定資産税のクレジットカード払いには、決済手数料がかかります。手数料の金額は自治体によって異なるため、各自治体の支払いページをご確認ください。
下記では、固定資産税の納付におすすめの2枚のセゾンカードを紹介します。
セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス(R)・カード
個人事業主や経営者など、ビジネスオーナーの方におすすめのビジネスカードです。
セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス(R)・カードの特長は、ビジネスに役立つメリットがたくさんあることです。もちろん、固定資産税や事務所賃料の支払いで永久不滅ポイント(2,000円(税込)ごとに1ポイント、1ポイント最大5円相当(※2))が貯まります。そのほか、下記の優待特典が付帯する点も魅力的です。
優待特典 | サービス内容 |
---|---|
ビジネス・アドバンテージ | 航空輸送料金、貸し会議室、ビジネス雑誌の年間購読料金など、さまざまなビジネス用途を優待価格で利用できます。 |
「No.1モバイル」優待 | オフィス、在宅ワーク、打ち合わせのカフェなど多くの場所で役立つ法人向けモバイルWi-Fiを、特別価格で利用できます。 |
上記以外にも、コンシェルジュ・サービス(※3)や、海外旅行傷害保険(※4)・国内旅行傷害保険、プライオリティ・パスなど、数多くの手厚い特典が付帯します。固定資産税の納付を含め、ビジネスに活用したい方におすすめのカードです。
(※1)キャッシング、年会費などは対象外となります。
(※2)2万点以上の人気アイテムが出品中のセゾンの総合通販サイト「STOREE SAISON」において、「1ポイントあたり最大5円相当」のアイテムにポイントを使用した場合の金額です。
(※3)専任スタッフが年中無休で対応するプラチナ会員専用コールセンターです。「カードのご利用に関するお問い合わせ」のみ、9:00~21:00の対応とさせていただきます。
(※4)航空券代や宿泊費などの支払いに本カードを利用した場合に適用されます。
セゾンゴールド・アメリカン・エキスプレス(R)・カード
セゾンゴールド・アメリカン・エキスプレス(R)・カードは、ご自宅や所有資産など、個人の固定資産税の納付におすすめのクレジットカードです。年会費は初年度無料、さらに、年間1回(1円)以上のカード利用があれば翌年も年会費11,000円(税込)が無料でご利用いただけます。
セゾンゴールド・アメリカン・エキスプレス・カードは、固定資産税の支払いで国内でのショッピング利用で永久不滅ポイントが2,000円(税込)ごとに、1ポイント最大5円相当(※1))貯まるため、固定資産税の納付でポイントが獲得できます。
また、充実した特典が付帯することも魅力です。国内の主要空港ラウンジの無料利用(年2回まで)、全国の厳選されたホテル・旅館・レストランをお得に予約できる「一休プレミアサービス」をはじめ、旅行・宿泊・グルメ・ショッピング・レジャーなどさまざまな特典があります。
セゾン・アメリカン・エキスプレス(R)・カード会員限定のキャッシュバック専用キャンペーンプログラム「セゾン・アメックス・キャッシュバック」も魅力です。お得な情報を一覧でチェックして簡単にエントリーすることが可能で、キャッシュバック合計金額もひと目で確認できるので、ぜひご活用ください(※2)。
このように、セゾンゴールド・アメリカン・エキスプレス(R)・カードは、固定資産税の納付から日々のショッピングや旅行まで、あらゆるシーンで便利にお得に利用できるクレジットカードです。
(※1)2万点以上の人気アイテムが出品中のセゾンの総合通販サイト「STOREE SAISON(ストーリーセゾン)」において、「1ポイントあたり最大5円相当」のアイテムにポイントを使用した場合の金額です。
(※2)店舗・サービスごとにキャッシュバックの上限額がある(最大30%)ほか、エントリー人数にも上限があることにご留意ください。
ご利用いただける国内ラウンジはこちら
※各空港ラウンジの営業や営業時間に変更が出る場合があります。
お出かけの際は、各空港のWebページやお電話などで最新情報の確認をお願いいたします。
固定資産税のよくある質問
ここまで紹介してきましたとおり、固定資産税の税額が決定するまでには固定資産の評価や軽減措置などさまざまな要素が影響しています。固定資産税の納税が初めての方にとって、理解しづらい部分も多いのではないでしょうか。
そこで、以下では固定資産税のよくある質問についてQ&A形式で解説します。
新築家屋の税額が急に高くなったのはなぜ?
前述のように、要件を満たす新築家屋は一定期間税額が2分の1に減額されます。ただし、この減額はあくまで特例措置です。したがって、減額適用期間が終了すると本来の税額に戻ります。
タワーマンションの高層階では税額は高くなるのか?
2017年の税制改正により、高さが60mを超え、複数階に住戸のある「居住用超高層建築物」では、階層による補正調整が実施されました。この改正により、階層があがるごとに固定資産税の税額は高くなります。
家屋を壊したら土地の税額が上がったのはなぜ?
住宅用地の特例措置の要件のひとつに、現実に住宅の敷地として利用されていることがあります。したがって、家屋を壊すと家屋の固定資産税は課税されなくなる一方、土地の固定資産税は上がります。
共有している場合、持分に応じた税額の納付書がそれぞれに届く?
「親子」「夫婦」「兄弟」などで、土地や家屋を共有しているケースもあるでしょう。しかし、持分に応じた税額の納付書が、それぞれに対して送付される仕組みにはなっていません。
地方税法において「共有者全員が連帯して納税義務を負う」とされており、「共有代表者」に納税通知書が届くことを覚えておきましょう。
納税通知書を紛失した場合、再発行してもらうことは可能?
「納税通知書」の再発行は不可能なので、紛失しないように厳重に管理してください。なお、「名寄帳(固定資産物件一覧)」を閲覧・取得すれば、同じ内容を確認できます。
ちなみに、金融機関などで納付するための「納付書」に関しては、再発行が可能です。
固定資産税のまとめ
固定資産税は、土地・家屋といった固定資産の所有者が納付しなければならない税金です。住宅用地や田畑、山林などの土地はもとより、戸建て住宅や分譲マンションなどの家屋にも課税されます。
固定資産税は、各自治体による固定資産の評価、課税標準額の算出、税額の計算などを経て決定されます。同一区内の土地・家屋の価格が記載された「縦覧帳簿」をご覧になって評価額に不服がある場合は再審査の申し出をすることが可能です。なお、条件を満たせば、「住宅用地の特例措置」「新築住宅に係る減額措置」といった軽減措置を受けられます。
納税通知書が届いたら、納期限までに納付しましょう。期限を過ぎると、延滞金がかかる場合があるのでご注意ください。
固定資産税の納付は、セゾンカードがおすすめです。今回は、魅力の異なる2枚のセゾンカードをご紹介しました。それぞれのカードには、充実した特典が付帯します。この機会にぜひセゾンカードをご利用ください。