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支払いサイトって何?財務状態の安定性を知るための指標や便利な経費精算サービスや会計ソフトを紹介します
支払いサイトとは簡単にいうと、代金の支払義務が発生してから実際に支払うまでの猶予の期間のことです。企業の資金繰りの円滑性を決定づける非常に重要なものなので、ぜひ本記事を参考に、支払いサイトに関する知識を身に付けていきましょう。
支払いサイトって何?
支払いサイトとは、商取引において、取引代金の締め切り日から実際に代金が支払われるまでに設けられる期間のことです。締め切り日に決定したまとまった金額をどれくらい先に支払うかということを意味し、日数で表すことが多いです。
このような、商取引が行われる都度支払いを行うのではなく、締め日まで取引代金を管理して、支払いサイトを設けて一定期間後にまとめて支払うことを掛取引といいます。日本では一般的な取引方法なので、覚えておきましょう。
代表的な支払いサイト「月末締め翌月払い」とは?
代表的な支払いサイトとして、「月末締め翌月払い」があります。
こちらは、月末を締め切り日としてその月の取引代金をまとめて請求し、支払いは翌月末までに行われるという取引を意味します。締め切り日から実際に最近が支払われるまでは約30日あることから、支払いサイトは30日=「30日サイト」と呼ばれています。
ほかにも「60日サイト」というものもあり、この場合は代金が支払われるのは締め切り日の翌々月末です。
支払いサイトから会社の財務状態の安定性がわかる!
企業の財務状態の安定性を知るために分析する必要がある要素として、売上債権・棚卸資産・仕入債務の3つがあります。このうち仕入債務は、ここまでご説明してきた支払いサイトを用いた概念です。
ちなみに仕入債務とは、仕入を行ったもののまだ支払っていない代金(買掛金)のことです。つまり、支払いサイトが設けられている取引によって仕入れたということになります。
仕入債務は、この先支払いの義務があるものなので貸借対照表上では「負債」に含まれます。つまり、仕入債務が多ければ多いほど、財務状態は苦しいといえるでしょう。
以下では、仕入債務によって財務状態がどのようになっているのかを知ることができる、2つの指標をご紹介します。
①仕入債務回転率
1つ目は、仕入債務回転率という指標です。仕入債務と売上原価(仕入にかかった費用)のバランスを知ることができるもので、以下の式から算出することができます。
仕入債務回転率=(売上原価÷仕入債務)×100
指標の見方ですが、仕入債務が多いほど仕入債務回転率は低くなり、これは仕入から支払いまでの期間が長いことを意味しています。
支払いサイトが長いので支払いまでに時間の余裕があるという意味では望ましいのですが、あまりにも急激に仕入債務回転率が低くなると、支払条件の悪化や支払遅延なども考えられ、財務状態に何らかのリスクが高まっている可能性があるので注意が必要です。
②仕入債務回転期間
2つ目は、仕入債務回転期間という指標です。
仕入から代金の支払いが完了するまでの期間を知ることができるもので、月単位もしくは日数単位で計算します。月単位で計算する場合は仕入債務回転月数、日数単位で計算する場合は仕入債務回転日数となり、以下の式から算出可能です。
仕入債務回転月数=仕入債務÷(売上原価÷12(ヶ月))
仕入債務回転日数=仕入債務÷(売上原価÷365(日))
指標の見方ですが、仕入債務回転期間が長いことは、手元にキャッシュが残りやすいことを意味しています。資金繰りが楽である状況のため望ましいのですが、外部から見ると財務状態が苦しいため支払いを自ら遅らせていると捉えられてしまうこともあるので、注意が必要です。
支払いサイトの管理におすすめのクラウド型経費精算サービスや会計ソフト
経費管理においては、取引先に応じた支払いサイトの設定が必要です。クラウド型経費精算サービス「Staple(ステイプル)」や会計ソフト「かんたんクラウド(MJS)」などを利用すれば、効率的に行えるので、以下でご紹介します。
まず、「Staple」は、日々の経費管理を効率的に行うのに役立つサービスです。
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よくある質問
Q1 支払いサイトって何?
支払いサイトとは、商取引において、取引代金の締め切り日から実際に代金が支払われるまでに設けられる期間のことです。締め切り日に決定したまとまった金額をどれくらい先に支払うかということを意味し、日数で表すことが多いです。
Q2 代表的な支払いサイトは?
代表的な支払いサイトとして、「月末締め翌月払い」があります。こちらは、月末を締め切り日としてその月の取引代金をまとめて請求し、支払いは翌月末までに行われるという取引を意味します。
支払いサイトについてのまとめ
本記事では、支払いサイトについて詳しく解説しました。日本では掛取引が一般的なので、支払いサイトについて理解しておくことはとても大切です。
支払いサイトは手元のキャッシュ量を左右する要因にもなるので、資金繰りが苦しくならない範囲で適切な期間を設定するようにしましょう。そうすることで、継続性の高いビジネス環境が構築できるはずです。
この記事を監修した人
【保有資格】
公認会計士、AFP、2級ファイナンシャルプランニング技能士、ライフオーガナイザー®