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フリーランス協会とは?活動内容や入会のメリット、注意点をまとめて解説
フリーランス協会では、フリーランスを支援するセミナー・イベントの開催、フリーランス向けのメディア運営、フリーランス向けの保険・福利厚生の提供など、フリーランスのためのさまざまな活動を行っています。
本記事では、フリーランス協会の基本情報のほか、活動内容や入会するメリット、入会の際の注意点などをまとめて解説していきます。フリーランス協会に関して知りたい方はぜひ参考にしてください。
フリーランス協会の基本情報
フリーランス協会は、独立して活動するフリーランスの方や、副業をする方、企業で働きながらパラレルキャリアを目指す方など、自分の名前で仕事をしたい方のためのインフラ&コミュニティです。
正式名称は「一般社団法人 プロフェッショナル&パラレルキャリア・フリーランス協会」で、2017年1月に設立されました。設立以降、多数の企業が支援しており、法人会員は130以上となっています。
ライフイベントやキャリアステージに合わせて、自由に働き方を選択し、自律的に自分のキャリアと向き合えるためのインフラづくりと、環境整備を目指した活動を行っています。
フリーランス協会に入会する際は、年会費が必要のない「無料会員」と年会費1万円の「一般会員」が選択可能です。
有料の一般会員には、コワーキングスペースの優待や福利厚生サービス、賠償責任補償が付帯するなど、無料会員にはない特典が付いています。
フリーランス協会の活動内容
フリーランス協会の活動内容としては、主に以下の4つが挙げられます。それぞれの活動内容について詳しくご紹介します。
①セミナー・イベントの開催
フリーランス協会では、キャリア支援プロジェクトとして、キャリアアップ、副業、セルフブランディング、法務・確定申告など、フリーランスの方やフリーランスを始めたい方に役立つセミナーやイベントを、毎月多数開催しています。
また、「パラレルキャリア推進プロジェクト」では副業・兼業をしている方、これから始めたい方のためのイベントを開催しています。企業からの副業解禁やパラレルワーカー受け入れに関する相談にも対応しています。
「ジョブ創出プロジェクト」ではプロフェッショナル人材を必要とする企業に向けて、フリーランスと円滑に仕事を進めるための方法や事例、注意点を紹介するセミナーを全国各地で開催しています。
②会員向けサービスの提供
フリーランス協会では、オリジナルの会員特典を提供しています。
一般会員になると、フリーランスが仕事をする上でのビジネスリスクを幅広くカバーする「賠償責任保険」が自動付帯で適用されます。著作権侵害や納期遅延、情報漏えいや納品物の瑕疵など、フリーランス特有の賠償リスクに備えることができます。
その他、ケガや病気で万が一働けなくなったときの喪失所得を保険金として受けとれる「所得補償保険」に割安の保険料で加入することが可能です。補償期間は最長1年間と長期なので、ケガや病気の際も安心して治療が受けることができます。
福利厚生としては、大手企業も導入している「WELBOX(ウェルボックス)」のサービスが利用可能です。健康診断、eラーニング、子育て支援など多彩な内容の優待特典を活用できます。
③フリーランス白書の発行
フリーランス協会では、毎年一度、フリーランスの実態調査を行い、「フリーランス白書」を発行しています。調査結果を分析して浮かび上がった課題は、政策検討などに活用されます。
フリーランス白書では、収入、勤務時間、仕事の獲得経路などの定点観測に加え、年度ごとに独自のトピックについての調査が行われます。
フリーランス白書2019では「ワークエンゲージメント」や「キャリア自律に関するフリーランスと会社員の比較分析」、フリーランス白書2020では「コロナ禍でのフリーランス・会社員の意識変容調査」といったトピックについて調査が行われています。
④オウンドメディア「フリパラ」の運営
フリーランス協会では、新しい働き方を応援するメディア「フリパラ」の運営を行っています。
現役のフリーランスやパラレルワーカーが編集を行い、当事者だからこそ感じられるリアルなコンテンツや、フリーランスや専門家へのインタビュー記事、フリーランス協会が関わるイベントのレポート、フリーランスの税金・確定申告についての記事など、フリーランスの方やフリーランスの興味のある方に役立つ情報を提供しています。
フリーランス協会に入会するメリット
フリーランス協会の会員になるメリットとしては、フリーランスDBや各種特典がキャリアアップ・業務効率化に役立つこと、全国のコワーキングスペースでの優待サービス、保険・福利厚生などがあります。ここでは、フリーランス協会に入会するメリットを詳しくご紹介します。
メリット①:新しい人のつながりができ仕事の幅が広がる
フリーランス協会に登録すると、無料プロフィールの掲載と検索ができるフリーランスDB(Database)を利用できます。
フリーランスDBでの検索は法人会員、個人会員のどちらも利用できるため、例えばプロフィールを見た企業から仕事の依頼を受けられるチャンスが増えたり、フリーランスの仲間がほしいときにプロフィールを閲覧して、連絡を行ったりすることが可能です。
また、フリーランス協会が開催するセミナーやイベントに参加もできるため、同じ目標を持った方と知り合うこともできます。
このように、フリーランス協会では新たな人脈を作れる機会が多く用意されているため、活用すれば仕事の幅が広がる可能性も高いでしょう。
さらに、フリーランス協会に登録している方は協会ロゴと会員ナンバーを名刺に入れることができ、クライアントからの信頼アップが期待できることもメリットです。仕事の発注者側にも賠償責任補償に加入していることが伝わり、スムーズに契約を進めることができるでしょう。
メリット②:コワーキングスペースの優待を受けられる
フリーランス協会の一般会員は、提携しているコワーキングスペースの優待を受けることができます。例えば、カフェのように気軽に使えるコワーキングスペース「ビズコンフォート」では、入会金が無料になったり、全国どこでも使える全拠点プランが月額3,000円OFF(新規契約のみ)になったりと、お得な価格でコワーキングスペースの利用が可能です。
提携コワーキングスペースは全国に多数あるため、仕事場所を探しているフリーランスにとっては大きなメリットといえるでしょう。
メリット③:福利厚生を受けられる
一般会員としてフリーランス協会に入会すれば、大手企業も導入している福利厚生サービス「WELBOX」を会員本人だけでなく、第二親等まで利用できることも大きな魅力です。
WELBOXで利用できるサービスを一部ご紹介するので、参考にしてください。
サービス | 内容 |
---|---|
健康サポート | 健康診断や人間ドックが会員価格で利用できます。全国3,000もの健診機関ネットワークから、医療機関を自由に選択可能です。 |
子育て両立支援 | 「子育てナビ」の閲覧や保育施設、ベビーシッターの優待など、各種サポートを利用できます。 |
スキルアップ支援 | PCスキルや資格試験対策など、スキルアップに役立つ各種スクールやeラーニングが優待価格で利用できます。 |
リラクゼーション優待 | マッサージやスパ、温泉などの施設を優待価格で利用できます。 |
そのほか、税務やフィナンシャル、メンタルヘルスなどの専門家に相談できるサービスもあるため、フリーランスにありがちな悩みを気軽に相談できるでしょう。
メリット④:フリーランスにありがちなリスクをカバーできる保険が付帯
フリーランス協会に一般会員で入会する方は、賠償責任保険が自動付帯されます。
賠償責任保険は、業務遂行中の対物・対人の事故だけでなく、情報漏洩や納品物の瑕疵、著作権侵害や納期遅延など、フリーランス特有の幅広い賠償リスクに対応しているため、安心して仕事に取り組めます。
一部ですが、賠償責任保険の種類と例をご紹介します。
補償の種類 | 事例 |
---|---|
業務遂行中の補償 | 自転車で配達中に通行人とぶつかり、ケガをさせてしまった。 |
業務結果(PL責任)の補償 | 利用者に飲食物を提供した結果、食中毒が発生してしまった。 |
受託財物の補償 | 預かっていた第三者の財物を誤って壊してしまった。 |
業務過誤の補償(※) | 【情報漏洩】 納品したシステムに瑕疵があり、発注先の個人情報が流出した。 【著作権侵害】 発注者へ納品した成果物が第三者の盗用であるとして、発注者に営業損失が発生した。 【偶然な事故による納期遅延】 フリーランスの入院による納期遅延のため、発注者の業務開始が遅延し、発注者に営業損害が発生した。 |
さらに、一般会員は賠償責任保険のほか、報酬トラブル時の弁護士費用を補償する報酬トラブル弁護士費用保険「フリーガル」も自動付帯(2021年9月15日より)されています。
また、任意になりますが、所得補償保険への加入も可能です。所得補償保険は、ケガや病気で万が一働けなくなったときの喪失所得を保険金として受け取ることができます。
一般会員の方は44%割安で加入できるため、万が一に備えて加入を検討しても良いでしょう。
(※)身体障害や財物損壊が発生しないようなものに限ります。
メリット⑤:会計業務の効率化や法務相談もできる独自優待
一般会員は、フリーランス協会の独自優待を利用できるメリットがあります。
独自優待では、会計ソフトやフリーランスのための税務顧問サービスなどを優待価格で利用できるため、会計業務の効率化につながるでしょう。
例えば会計ソフト「会計freee」のスタンダードプランが2ヵ月分(4,356円(税込))割引や、税理士法人「BlueWorksTax」の初年度利用料金を通常価格から1ヵ月分割引などがあります。
その他、ココナラ法律相談で契約トラブルを初回無料で相談できたり、法律情報サイト「Legalus(リーガラス)」の弁護士Q&Aを無料で利用できたりと、法務相談を行える優待もあります。
フリーランス協会に入会する前に確認しておきたい注意点
フリーランス協会に入会する際の注意点として、2点確認しておきたいことがあります。
まず、フリーランス協会に入会するメリットの多くが年会費を必要とする一般会員の特典であることを覚えておきましょう。
年会費を必要としない無料会員では、メールマガジンを受け取れることと、フリーランスDBの利用ができるだけとなっており、その他はすべて一般会員の特典になります。
次に、途中で退会しても年会費は返還されないことに注意が必要です。
そのため、入会してみたもののあまりサービスを利用しなかった場合も、満期を迎えるまでは加入しておくのが良いでしょう。
フリーランス協会への入会方法
フリーランス協会は、フリーランスとして働いている方だけでなく、パラレルキャリアで兼業副業をしている会社員の方、フリーランスやパラレルキャリアを目指す方も入会可能です。資格や職種、ご経歴、開業届の提出有無、国籍を問わずどの方も入会できます。
フリーランス協会へ一般会員として入会する手順は以下のとおりです。
1.無料アカウント取得
2.入会の申し込み
3.審査・決済
4.入会承認・利用開始
まずは無料アカウントを作成しましょう。トップページの入会ボタンから、無料アカウントの作成に進むことができます。任意のメールアドレスで登録が可能です。
無料アカウントの作成後は、一般会員の入会フォームに進み、申し込みを行います。本人確認のため身分証の画像をアップロードし、クレジットカード決済を希望する場合はクレジットカードまたはデビットカードを登録して申し込みします。支払い方法としては、銀行振込の選択も可能です。
申し込みが完了すると、入会審査が行われます。申し込み情報と身分証画像をもとに、2営業日以内に事務局にて本人確認審査を実施。審査完了後、初年度の年会費が決済されます。
審査および決済が完了すると、会員IDが記載された入会承認メールが到着。フリーランスDBへのプロフィール登録、多彩な優待が利用開始できます。(WELBOXと賠償責任補償のみ、入会翌月の15日から利用開始となります。)
まとめ
フリーランス協会の活動内容と入会のメリットなどを紹介しました。
フリーランス協会に入会すれば、フリーランスDBが活用できるほか、保険・福利厚生が受けられるなどフリーランスで活動する上でさまざまなメリットがあります。フリーランス協会の主催するイベントやセミナーもぜひ注目しておきたいところです。
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この記事を監修した人
【保有資格】
CFP、1級ファイナンシャル・プランニング技能士