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相続登記が義務化!不動産登記改正の変更点をわかりやすく解説!

不動産が「どこにある」「どのような種類の不動産なのか」「所有者は誰なのか」「どの金融機関からお金を借りているのか」などの情報を登録する不動産登記。家を新築、売買、相続する方に特に影響がある不動産登記に関わる法改正が、順次施行されています。
2023年4月の民法改正適用は、相続後に不動産の遺産分割協議や土地の名義変更がされず、所有者不明の土地が増えて社会問題化したことに端を発したものです。遺産分割協議に期限はありませんが、2023年4月の民法改正適用では相続開始から10年を経過した遺産分割では法定相続分または指定相続分によって行われ、特別受益(寄贈や生前贈与などを相続分割に含める)、寄与分(被相続人への特別な寄与)は考慮されないことになりました。これにより一部の相続人は不利益を被るケースがあるため、遺産分割協議を長引かせることが難しくなりました。また、相続後の名義変更(相続登記)を義務化するために不動産登記法も2021年4月に改正されており、2024年4月に施行されます。
この記事では、不動産登記の目的や重要性、法改正で具体的に何が変わり、私たちはどのような影響があるのかを解説します。

不動産登記とは?

不動産登記を行うと、法務局が管理している帳簿に土地の所在地や所有者、抵当権を設定している金融機関の情報などが記録されます。この情報は手数料を支払うことで誰もが閲覧できます。聞きなじみのない言葉かもしれませんが、これから不動産を所有しようと検討している方や相続などで所有する可能性がある方には特に重要なキーワードなので、ぜひ最後までお読みいただければと思います。

どんな目的があるの?

不動産登記のもっとも重要な目的は、対象となる不動産が誰のものであるのかを明確にすることです。明確にすることで、第三者に対して不動産に関する権利を主張できるようになります。
もしも不動産登記をしていなかったら、何か困ることはあるのでしょうか。考えられるケースは二重売買が発生したときです。所有者として認められるのは「不動産登記をしている者」なので、例え自分が先に購入していたとしても不動産登記ができていなければ所有者として認められません。後から購入した者が不動産登記をしてしまったら、購入費用を支払っていたとしても所有者として認められなくなってしまいます(第三者に対しては所有権を主張できませんが、不動産会社などの売買の相手には訴えや損害賠償の請求が可能です)。
このようなケースに巻き込まれないようにするためにも、不動産登記を必ず行い、第三者に対して所有者としての権利を法的に証明する必要があるのです。

登記簿には何を記載するの?

不動産登記は法務局が定める「不動産登記規則」に則って不動産登記簿謄本を作成します。記載する内容は以下のとおりです。

①どこにどのような不動産があるのか
✓土地・・・所在地、地番、地目(宅地や畑など土地の目的)、面積、登記日
✓建物・・・所在地、家屋番号、建物の種類(居宅、店舗、寄宿舎、共同住宅、事務所、旅館、料理店、工場、倉庫、車庫、発電所及び変電所)、構造(木造や鉄筋コンクリートなど)、床面積、登記日

②不動産の所有者情報
✓住所、氏名、不動産を取得した理由、不動産を取得した経緯

③不動産に対する権利情報
✓抵当権・・・住宅ローンを組む時に担保設定する権利
✓地上権・・・他人の土地を使用する権利
✓地役権・・・他人の土地を自分の土地のために利用する権利

不動産登記に期限はあるの?

不動産登記の期限の有無は、登記の種類によって異なります。
登記に期限があり、その期限を守らないと罰則があるのが「建物の表題登記」です。これは、建物を新築した場合やまだ誰にも登記されていない不動産を購入した場合に行います。新築の場合は、完工後1ヵ月以内に申請しなければいけません。申請する義務を怠ると10万円以下の罰金が科せられます。

表題登記のように新たに申請する場合には、元の所有者は存在しません。しかし、所有者を変更する場合には移転登記をする必要があります。移転登記の場合、期日は定められていませんが登記を先延ばしにすることはさまざまなリスクに繋がります。
例えば中古物件を元の所有者から譲り受けたものの、移転登記をしないまま年を越してしまうと、元の所有者が固定資産税を請求されてしまう(毎年1月1日時点で所有者として登記されている人に課税される)ため、トラブルに発展するかもしれません。
あまり長い期間が空いてしまうと、移転登記するために必要な情報が揃わなくなってしまう可能性もあります。そのため、不動産を購入したり相続したりして、所有することになったら速やかに不動産登記を行うようにしたほうが安心です。

なお、不動産登記の種類は4種類ありますが、登記申請の専門家は以下のとおりです。

不動産登記の種類と相談する専門家
不動産登記の種類相談先の専門家
建物表題登記土地家屋調査士
所有権保存登記司法書士
所有権移転登記司法書士
抵当権設定登記・抵当権抹消登記司法書士

不動産登記の費用相場は?

【売買による所有権移転の場合】
土地・・・評価額の2%
建物・・・評価額の2%(一定の条件を満たす住宅用家屋は0.3%などの軽減税率あり)

【相続による所有権移転の場合】
土地、建物どちらも評価額の0.4%

【贈与時による所有権移転登記】
土地、建物どちらも評価額の2%

不動産登記を個人で行う場合は、上記のような登録料を国に支払うことになりますが不動産登記を司法書士や土地家屋調査士に依頼すると、手数料や報酬と併せて支払うことになります。この費用は、依頼先や登記しようとしている不動産、またお住まいの地域によっても大きく変動するため依頼する場合は、一度見積もりを取ると良いでしょう。
なお、建物表題登記のために、土地家屋調査士に依頼する場合、約8万円から10万円程度の費用がかかると言われています。実際には建物の構造や規模、土地家屋調査士の作業量の多さで費用が変わります。

不動産登記が必要なのはどんなとき?

不動産登記は、不動産を取得したときだけでなく、登記している内容を変更する場合にも必要です。

不動産を取得した(所有権の移転登記・建物の表題登記・所有権の保存登記)

不動産を購入したり相続したりして所有権が自分に移ったことを示すときには、「所有権の移転登記」を行います。不動産を相続したときの登記については、次の項目「不動産を相続した場合は忘れずに相続登記を!」で、詳しく解説しています。
また、建物を新築した場合やまだ登記されていない不動産を購入した場合には、「建物の表題登記」と「所有権の保存登記」が必要です。

住所や氏名を変更した(住所変更登記・氏名変更登記)

引っ越しなどで住所変更があったときや姓が変わった場合には、登記名義人の「住所・氏名の変更登記」を行います。

【豆知識】法改正により、住所・氏名の変更登記が義務化されます
住所・氏名の変更登記の申請はもともと任意でしたが、変更登記せずに放置されるケースが多いため、今回の法改正で申請が義務化されました(2026年4月1日に施行)。
住所・氏名などに変更が生じたときには、その変更日から2年以内に変更登記の申請をしなければならず、正当な理由なく怠った場合は、5万円以下の過料となります(「正当な理由」の具体例は、追って通達などで明確化される予定)。
また、施行日より前に住所や氏名変更が発生していた場合にも適用されますので注意してください。

住宅ローンを完済した(抵当権の抹消登記)

不動産をローンを組んで購入すると、ローンを組んだ金融機関が抵当権を設定します。そのため、住宅ローンを支払い終わったら、設定されている抵当権を抹消する手続きが必要です。住宅ローンを完済すると、ローンを組んでいた金融機関から支払いが終わったことを証明する書類が送られてきます。この書類に沿って不動産に設定されている抵当権を抹消する「抵当権の抹消登記」を行います。

建物を取り壊した(建物の滅失登記)

建物を取り壊したり更地にするときには「建物の滅失登記」を行います。この手続きは義務として定められているため、1ヵ月以内に申請しないと10万円以下の過料(罰金)が科せられます。

不動産を相続した(所有権の移転登記)

不動産の所有者が亡くなって相続が発生したときには、不動産を相続した人が「所有権の移転登記」を行います。

不動産を相続した場合は速やかに相続登記を!

不動産登記を行うケースの1つとして多いのが、相続による相続登記です。この相続登記ですが、今までは「義務化されていない」という理由から手続きを行わないケースが多く見られました。

しかし、相続登記をしていないため所有者を特定することができず空き家のまま放置されていたり、荒れた土地として放棄されたりと、所有者が特定できれば有効な土地活用ができるのに分からないため活用できず放置されたまま、といったことが多く発生しました。そのためこれらの問題は、国家レベルで大きな課題であると考えられるようになったのです。

相続登記とは

相続登記とは、相続を受ける方が相続された建物や土地などの不動産名義をご自身の名義に変更する手続きのことです。相続登記には、元の所有者の戸籍謄本(出生から死亡まで)、相続を受ける方の戸籍謄本、遺産分割協議書、印鑑証明書などを用意し、その不動産がある所在地の管轄である法務局に申請します。複数の所在地で不動産を相続する場合、所在地ごとに管轄する法務局へ申請しなければなりません。
相続登記は、過去に遡って登記することもできます。しかし、何世代も登記が行われていないと、過去の所有者の合意を得ることが難しくなり正しく相続できなくなったりする場合があります。また、不動産登記簿謄本が正しく記されていないと不動産の売却ができなくなったり、不動産を担保に貸し付けを受ける場合の担保物件として利用できないなどのリスクも発生します。

忘れずに!2024年4月1日から相続登記が義務化されます

不動産の所有者を把握できない土地が増えたことで、土地の有益な活用ができなくなってしまうのは国家レベルで問題視されています。日本は高齢化が進んでいる背景から、ますます所有者不明の土地が増えないように、正しく土地や家屋の所有者を把握しておく必要が高まっているといえるでしょう。
相続登記は2024年4月1日から義務化されることになりました。相続登記義務化によって改正される以下の内容を把握しておく必要があります。

【豆知識】相続登記の義務化のポイント
・相続で不動産を取得することを知った日から3年以内に登記・名義変更をしないと10万円以下の過料(罰金)が科せられる
法改正以前に相続した不動産も相続登記の対象となる
・2025年3月31日までは、以下のいずれかに該当する場合、登録免許税が免税される
 1.相続で土地を取得した人が未登記のまま死亡し、その土地を相続登記する場合
 2.不動産価額が100万円以下の土地の相続登記をする場合

過去の情報を遡って調べる必要があるので、できるだけ早く登記準備を行うと良いでしょう。まだ先の話と思わずに、今のうちからしっかり情報収集するようにしましょう。

自宅以外の不動産を活用したいなら知っておきたい3つの選択肢

不動産の活用方法の1つに、不動産を担保に融資を受ける不動産フリーローンがあります。自宅以外の不動産を担保にして使い道に制約のない資金の融資を受けることができます。
無担保で融資を受けるフリーローンやカードローンに比べて低金利で、担保に入れる不動産の価値によっては高額の借入も可能となります。自由に使える資金として借入できるので、相続税の納税資金に充てることもできますし、何か新しいことに挑戦するときの強い味方にもなります。

開業資金として、教育資金として、納税対策として、活用方法は融資を受けるあなた次第です。不動産フリーローンを利用するなら不動産登記もお忘れにならないようにしましょう。
詳しい活用事例などは「セゾンの不動産フリーローン」のウェブサイトで紹介しています。ぜひご検討ください。

不動産を相続したら賃貸活用を検討してみる?

もしも、ご自宅以外でアパートやマンションなど集合住宅を相続したり、手に入れたら賃貸として活用するのもおすすめです。不労所得としてしっかり管理することで老後資金の足しにすることもできるでしょう。セゾンの家賃保証は居住希望者の入居から明渡しまでサポートしていますので、安心して大家デビューすることができます。
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✓お亡くなり後のサポート(お葬式・お墓探し・相続手続き)
✓遺産相続後のサポート(相続税申告・金融資産の有効活用・不動産の有効活用)

まとめ

不動産登記は、不動産の所有者を明確にしてしっかり管理するために欠かせない手続きです。相続されたり、購入したりする状況によって申請するべき登記の種類が変わります。
また、2024年4月1日からは相続登記が義務化され、施行されます。義務化されると、登記をしていない土地の所有者は罰金を科せられてしまいます。まだ先の話と思わずに、不動産登記していない不動産を持っていないか、相続する予定はないかなど今のうちから準備を始めておくと良いでしょう。

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