ランニングやジョギングの効果とは?注意点や続けるコツを紹介
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「健康を維持したい」「体力をつけたい」「痩せたい」と思った時に、ランニングを始めることを検討したことがある人は多いのではないでしょうか。ランニングは、ダイエット効果はもちろん、ストレス解消や免疫力の向上など、心身ともにメリットのある運動です。また、複数の研究から脳の認知機能が向上することも分かっています。
とはいえ、ただ走れば良いというわけではありません。そこで今回は、ランニングにより得られる効果をはじめ、ランニングを効果的に行うポイントを紹介します。気をつけておきたい点にも触れているので、ランニングを始める前にぜひご一読ください。
また、体重別に「1ヵ月に1kg体重を落とす」ために目安となる1日の走行距離もご紹介していますので、参考にしてください。
ランニングやジョギングの効果とは?
ランニングやジョギングには、次のような効果があるといわれています。
・ダイエット効果が期待できる
・ストレス解消になる
・筋力や持久力があがる
・免疫力があがる
・睡眠の質があがる
・脳が活性化する
なお、ジョギングは健康増進を目的として、心地よいペース・距離で走ることをいいます。一方、ランニングはトレーニングや大会出場を目的とするため、ジョギングよりも運動強度が高くなります。
そのため、まずはジョギングからはじめて、走ることに慣れてきたらランニングに切り替えていくのがおすすめです。
ダイエット効果が期待できる
ランニングやジョギングをすることで活動量が増える分、エネルギー消費量も増えるので、ダイエット効果が期待できます。ランニングやジョギングは有酸素運動に該当するので、特に脂肪燃焼によるダイエット効果が得られるでしょう。
また、ランニングやジョギングを行うことで、全身の血行が良くなります。これにより、体内に溜まった老廃物の排出がスムーズになり、新陳代謝を助けてくれます。腕を振って肩甲骨まで動かすので肩こりにも効き目があります。また二の腕の太さが気になる方はランニングやジョギングをすると、腕を振って走るので、引き締まってくるのを実感できるのではないでしょうか。
加えて呼吸があがることで、肺やお腹の筋肉、腸への刺激にもつながるため、便秘やむくみの解消をはじめ、肌トラブルにも良い効果をもたらすことが期待できます。
ダイエット効果を得るにはどのくらい走れば良い?
ランニングやジョギングでダイエット効果を得ようとする場合、1日30分以上の時間を確保する必要があります。従来では、「運動を始めてから20分後」に脂肪の燃焼が始まるとされてきました。しかし、昨今では30分の運動を1回行っても、10分の運動を3回行っても同等の効果を得られることが証明されています。
そのため、1回30分以上の時間を確保するのが難しい場合などは、1日のなかで10分程度のランニングやジョギングを複数回取り入れてみることをおすすめします。
ストレス解消になる
「心地良い」と感じる程度にランニングやジョギングを楽しむと、「幸せホルモン」と呼ばれる脳内ホルモンのセロトニンが分泌されます。また、喜びや快感をもたらすドーパミンも分泌されるため、ランニングやジョギングをするとストレス解消になるのです。
そのため、なんとなくイライラしたり、モヤモヤしたりする場合は、家に籠もっているよりも5分だけでも走ってみると、すっきりした気分になれるでしょう。
筋力や持久力があがる
ランニングやジョギングは全身運動なので、日常生活ではあまり使わない筋肉を使います。普段からランニングやジョギングを継続して行うことで、全身の筋肉が鍛えられるため、筋力の向上が期待できます。
また、筋力があがることで身体の機能性が向上します。これにより階段の上り下りが楽になったり、歩くのが苦ではなくなったり、疲れにくい身体を手に入れられます。
免疫力があがる
ランニングやジョギングを行うと、体内に侵入したウイルスを撃退する免疫細胞の「ナチュラルキラー細胞」が活性化します。さらに運動により血行が促進されれば、ナチュラルキラー細胞が身体を巡る速度が速まります。これにより、体内にいるウイルスを排出する速度も速まるので、ランニングやジョギングを行うと免疫力があがるのです。
また、ランニングやジョギングは全身運動ですが、主にお尻や太もも、ふくらはぎの筋肉が鍛えられます。筋肉量が増えれば、基礎代謝が上がり、平均体温も上昇します。体温が1度あがると免疫力が最大5〜6倍にもあがるといわれているため、ランニングやジョギングをを継続的に行うと、風邪などをはじめとした病気に強い身体を手に入れられます。
睡眠の質があがる
ストレス解消にも効果を発揮したセロトニンですが、睡眠を誘発するホルモンのメラトニンの生成も助けてくれます。また、脳の温度変化の差が大きいほど眠りにつきやすくなるといわれており、体温が下がるときに睡眠のスイッチが入ります。この原理を利用して、ランニングやジョギングで一時的に脳の温度を高め、徐々にクールダウンすることで深部体温が下がればスムーズに眠りにつけます。
ただし、寝る直前や強度の高いランニングやジョギングは逆に寝付きが悪くなるので、軽く汗ばむ程度の運動強度で行い、就寝3時間前までに終わらせるようにしましょう。ランニングやジョギングが難しい日は、足湯や入浴などでも同様の効果が得られます。
脳が活性化する
ややキツいなと感じる中強度(心拍数140拍程度/分)のランニングやジョギングを行うことで前頭前野が活性化すると言われています。創造性や思考力を司る前頭前野が広範囲に渡って活性化することにより、脳の認知機能の向上することが、2021年に行われた筑波大学の研究により判明しました。
この研究によると、ランニングを行うことで物忘れややる気の低下の防止効果が期待できるとされています。
scientific reportsに掲載された研究結果では、有酸素運動で鍛えられる有酸素能力が高ければ高いほど、言語処理能力が高く、ど忘れが減ることも分かっています。また、ランニングやジョギングで走れば走るほど、脳に燃料であるグリコーゲンが貯まります。グリコーゲンは貯蔵量が増えれば増えるほど、認知機能が高まるとも考えられているそうです。
このように、ランニングやジョギングを行うことで、心身と同時に脳を鍛えることもできるため、一石二鳥以上の効果が期待できるのです。
(参考)スマート脳ドッグ:https://smartdock.jp/contents/lifestyle/lh041/
ランニングやジョギングを効果的に行うポイント
ランニングやジョギングにはさまざまなメリットがありますが、ただ走れば良いというわけではありません。次のようなポイントを意識して行うようにしましょう。
1)時間帯
ランニングやジョギングにおすすめの時間帯は、朝もしくは夜です。それぞれの時間帯で得られる効果が異なるため、求める効果に合わせてランニングやジョギングを行う時間帯を設定しましょう。
● 朝
ダイエット効果を得たい場合は、朝に行うのがおすすめ。有酸素運動で使われるエネルギーは「糖質→脂肪→タンパク質」の順です。そのため、寝起きの糖質が少ない状態で走ることで、効率的に脂肪を燃焼できます。ただし、起床後は寝汗により水分が不足している状態です。熱中症や脱水症状を避けるためにも、コップ1杯程度の水分を補給してから走るようにしましょう。
● 夜
夜のランニングは、ストレス解消、睡眠の質向上におすすめです。デスクワークの場合は、脳だけ疲れて身体は疲れていないという状態になりがちです。これにより布団に入ってもなかなか眠れない夜を過ごすことになりますが、走って身体を疲れさせることで、スムーズに入眠できるようになります。夕食後に走る場合は、消化が終わったタイミングで走ることが望ましいため、食後2~3時間は空けるようにしましょう。
2)距離やペース配分
ランニングやジョギング初心者の場合は、1kmを8~10分程度で走る、ゆったりペースから始めると良いでしょう。はじめからペースを上げすぎると、楽しさや快適さよりもキツさが勝ってしまい、継続が困難になります。身体が運動に慣れてきたら徐々にペースを上げるようにしましょう。
距離に関しても同様です。はじめは1km程度から始めて、慣れてきたら2km、3kmと徐々に距離を長くしてみるのがおすすめです。ランニングやジョギングは継続することが大切なので、無理して距離やペースを上げる必要はありません。
3)心拍数
心拍数の目安は、得たい効果によって異なります。最大心拍数は「220-年齢」で計算できます。高齢者の場合は、「207-(年齢×0.7)」で計算します。例えば30歳の場合、「220-30=190」が最大心拍数です。ダイエットを目的としてジョギングする場合は、最大心拍数の60~80%が目安になるので、目標とする心拍数は114~152拍/分となります。
効果別の心拍数の目安
効果 | 心拍数の目安 |
ダイエット | 最大心拍数の60~70% |
ストレス解消 | 最大心拍数の40~60% |
筋力・持久力の向上 | 最大心拍数の70~80% |
免疫力の向上 | 最大心拍数の60~70% |
睡眠の質の向上 | 最大心拍数の40~60% |
脳の活性化 | 140拍程度 |
なお、心拍数はスマートウォッチで測れるほか、手首に反対側の指3本(人差し指、中指、薬指)を当てて、1分間の脈拍回数を測る方法があります。
4)シューズ・ウェア
ランニングやジョギングを行う際には、クッション性の高いシューズや通気性・伸縮性の高いウェアなど、運動に適したものを揃えましょう。例えばクッション性の低いシューズだと、足にかかる衝撃が緩和されないため、怪我の可能性が高くなり危険です。
プロが使うようなものを揃える必要はありませんが、長く続けることを考えたうえで、機能性の備わったシューズ・ウェアを用意するようにしましょう。
「セゾンポイントモール」であれば、お買物をしながら永久不滅のポイントを貯められます。ポイントは商品と交換できるので、シューズ・ウェアをご購入の際はぜひご利用ください。
ランニングやジョギングを行う際の注意点
ランニングやジョギングを行う際は、次の点に注意しておきましょう。
・ランニングやジョギングの前後は必ずストレッチを行う
・正しいフォームで走る
走る前後のストレッチは、怪我の予防はもちろん、疲労回復を早める効果が期待できます。また、変に力が入った状態で走ると身体の一部に負担がかかりやすくなり、怪我の原因となります。リラックスして姿勢を正して走りましょう。
ランニングやジョギングの前後は必ずストレッチを行う
準備運動をせずにいきなりランニングやジョギングを始めるのは、怪我の元になります。怪我を予防し、長く続けるためにも、まずはウォーミングアップとしてストレッチを行うようにしましょう。また、ランニングやジョギング後には疲労回復を促す必要があるので、血行を促進させるストレッチを行うのが重要です。
走る前はふくらはぎや太もも、肩、腰など、全身の筋肉をストレッチで解します。走った後も同様に全身の筋肉を解しますが、ウォーミングアップよりも念入りに行うことで、疲労回復を促せます。
正しいフォームで走る
顎が上がってしまう、前屈みになってしまう、着地の際には膝が曲がっているなど、正しくない姿勢で走ってしまうと、身体の一部に負担がかかり、怪我の原因となります。また、同じ距離を走るにしても正しくない姿勢の方が疲れやすくなるため、長く続けることが難しくなります。そのため、走る際は正しいフォームを心がけることが大切です。
正しいフォームとは、省エネルギーで走れる姿勢のことをいいます。そのため、人によって正しい姿勢は異なりますが、次のポイントは共通していえることなので、意識してみましょう。
【正しいフォームで走る際のポイント】
● 身体の軸をまっすぐにし、軽く前傾姿勢をとる
● 上半身はリラックスして力を入れない
● 視線はまっすぐ正面を向く
● 左右の重心を意識してバランスをとる
ランニングやジョギングを続けるコツ
ランニングやジョギングは、長く続けることが大切です。特にダイエットや筋力・持久力の向上においては、継続がものをいいます。より効果を得るためにも、これから紹介するコツを意識することをおすすめします。
1)無理のない距離・ペースで走る
運動初心者や久しぶりに運動する人は、はじめは1km走るのにも苦労することが多いでしょう。特に過去に運動部に所属していた経験を持つ人は、昔の経験から早いペースで長い距離を走ろうとしてしまいがちです。これにより怪我をしてしまっては元も子もないので、はじめは無理のない距離・ペースで走ることを心がけましょう。
また、ランニングやジョギングを継続していくうちに筋肉量や肺活量が増え、体力がつき呼吸も安定してくれば、どんどん走るのが楽しくなってきます。習慣化されれば、ダイエット効果をはじめとしたさまざまなメリットを実感できるようになり、走ることに夢中になれるでしょう。
2)仲間を見つける
皆で何かをするのが好きな人は、1人で黙々と行うよりも、ランニング仲間を見つけるのが長く続けるコツになります。走るのが面倒に感じる日でも、人との約束があれば、重い腰が上がりやすくなるのではないでしょうか。
こうした心理を利用すれば、三日坊主からも脱却できる可能性が高いので、飽き性の人はランニング仲間を見つけることをおすすめします。ほかにも走りたくなるような気分のあがるウェアやシューズを購入するのも継続しやすくなるコツです。仲間を見つけることでマラソンアイテムなどの情報交換なども増え、話題も弾むでしょう。
3)走る目的を設定する
ただ「痩せたい」と思って走るよりも、「1ヵ月に1kg体重を落とす」といったように、具体的な目的を掲げた方が、継続しやすくなります。
例えば、体重は1kg減らすのに7,200kcal消費する必要があります。1ヵ月で7,200kcal落とすには、1日240kcal消費しなければいけません。ランニング1kmで消費するカロリーは、体重1kgあたり1kcalといわれているので、体重60kgの人の場合、毎日4km走れば1ヵ月後には1kg落ちる計算になります。
ご自身の体重に近い1日の走行距離はこちらを参考にしてください。
1ヵ月で1kg(7,200kcal)落とすために1日に走る距離
体重 | 消費kcal/1km | 走るべき距離の目安/日 |
50kg | 50kcal | 4.8km |
60kg | 60kcal | 4.0km |
70kg | 70kcal | 3.4km |
80kg | 80kcal | 3.0km |
このように目的を具体的に設定すれば1日のタスクが明確化するため、「何となく走る」よりもモチベーションが保たれ、継続しやすくなります。
4)慣れてきたらマラソン大会を目標にしてみるのもおすすめ!
ランニングやジョギングで走ることに慣れてきたら、マラソン大会への出場を目標にするのもひとつの手です。出場には費用がかかることがほとんどですが、大会ならではのタオルや水筒、通気性の良いジョギング用のTシャツといったグッズをもらえます。また、完走するとメダルをもらえることもあります。さらにマラソン大会は全国各地で行われているので、マラソン大会に出場がてら、全国を旅してまわることもランニングを継続するモチベーションとなるでしょう
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まとめ
ランニングやジョギングは身体面だけでなく、精神面にも良い影響を及ぼします。ただし、1~2回程度ではその効果を感じにくいものです。まずは、無理のないペース・距離で毎日走ることを目標にしてみましょう。毎日続けていると、いつの間にか身体のフォルムや体重、考え方が変わっていることに気づくはずです。