ペット保険は本当にいらない?入らずに後悔する理由や注意点を解説!
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コロナ禍によるペットブームで、昨今のペット飼育頭数は増加しています。ペットには人間のような公的な医療保険制度がないため、ペットがケガや病気をしてしまったとき、高額の治療費が全て飼い主の負担となってしまいます。
家族の一員であるペットが、いつケガや病気をするかは分かりません。そのときに備えてペット保険は本当にいらないのか!?徹底解説していきます。
そもそもペット保険ってどんなもの?
ペット保険とは、主に犬や猫が加入でき、ケガや病気で動物病院に通院や入院、手術などの診療を受けた場合にかかった治療費を限度額や一定割合の範囲内で補償する保険です。保険会社によっては、鳥・爬虫類・ハムスター・うさぎ・フェレットなどの小動物も対象となる場合があります。人間には、公的な健康保険制度があり、治療費や薬代は1割~3割負担で済みます。一方、ペットのケガや病気の治療にかかった治療費は、ペット保険に加入していなければ、100%飼い主の自己負担となるのです。
日本のペット事情
日本国内におけるペットの飼育頭数が増えると同時に、ペットに対する考え方も変化してきています。ペットの家族化が進み、ペットやペット用品への支出は年々増加傾向にあります。経済産業省「ペット産業の動向」によると、特に2020年の支出は、テレワークを背景としたペットと接する時間の増加や、コロナ禍で新たにペットを飼育する人が増えたことで、前年と比べて2割ほど増加しました。
また法的な面では、2021年6月に改正「動物の愛護及び管理に関する法律」が施行され、出生後56日(8週)を経過しない犬猫の販売等の制限や、犬の出産を「6回まで」と制限することで、悪質な繁殖業者による犬猫等の酷使規制が行われています。
- 出典:「ぺット産業の動向」(経済産業省)
- 出典:「動物愛護管理法」(環境省)
日本のペット保険加入率
クレディセゾンペット事業編集部の独自調査によると、日本におけるペット保険の加入率は14.9%で、諸外国と比較するとかなり低めです。海外でのペット保険の加入率は、30〜40%と日本の倍以上の加入率となっています。特に北欧のスウェーデンにおいては50%以上の飼い主がペット保険に加入していると言われています。
ただ、2021年1月の日本経済新聞「ペット保険の契約、半年で11.5万件増 巣ごもりで特需」によると、ペット保険の認知度向上とコロナ禍における「巣ごもり」でペットを飼育する家庭が増えたことにより、ペット保険大手3社の保有契約件数は2020年3月末から2020年9月末までに約11.5万件増え、その後も特需が続いているということで、日本のペット保険加入が上昇してきていることが分かります。
より詳しく知りたい方は【これを読めば分かる!ペット保険の加入率は推計14.9%!】もぜひご覧ください。
- 出典:「ペット保険の契約、半年で11.5万件増 巣ごもりで特需」(日本経済新聞)
高齢化するほど増えるペットの年間治療費
動物医療の発展もあり、最近のペットは人間同様に高齢化する傾向にあります。
一般社団法人ペットフード協会「令和3年全国犬猫飼育実態調査」によると、2021年における犬の平均寿命は14.65歳、猫は15.66歳です。
10年前と比較すると、犬猫共に寿命は1.0歳以上延びています。高齢化に伴い、生涯必要経費も上がっています。また人間同様、年齢が高くなるに従って年間治療費も上がる傾向にあります。
年齢別の年間診療費(平均値:円)
年齢 | |||
0歳 | 6歳 | 12歳 | |
犬の年間診療費 | 29,087 | 52,930 | 149,757 |
猫の年間診療費 | 19,024 | 28,766 | 78,268 |
- 出典:「2021年(令和3年)全国犬猫飼育実態調査結果」(一般社団法人ペットフード協会)
- 出典:「アニコム家庭動物白書2019」(アニコム損保)
ペットの健康維持にかかる費用
ペットの健康を維持するためには、定期的な診察や予防接種、ワクチンなどの費用に加えて、治療費がかかってきます。アニコム損保の2021年最新版の調査によると、犬にかける年間費用は34万5,572円、猫では16万9,247円でした。
そのうち、犬のケガや病気の治療費と、ワクチン・健康診断等の予防費を合わせた金額は約10万円で、猫はその半分の5万円。これらのデータからもペットの健康を維持するためには、多くの費用がかかることが分かります。
また最近ではペットの健康を保つために、「サプリメント」を与える飼い主も多く、その金額は犬で約1万5,000円、猫で約5,000円となっています。サプリメントを与える理由としては、「シニア期なので年齢を意識して」「関節炎の予防対策として」などの回答が多く、病気の予防的な意味合いで与えている人が多いようです。
犬・猫の年間健康維持費(円)
犬 | 猫 | |
ケガや病気の治療費 | 59,387 | 34,395 |
ワクチン・健康診断等の予防費 | 32,695 | 13,785 |
サプリメント | 15,370 | 4,428 |
合計(円) | 107,452 | 52,608 |
- 出典:「【2021年最新版】犬・猫の飼育費用を大発表!|anicom you(アニコムユー)」(アニコム損保)
ペット保険の補償内容は?
ペット保険が補償する費用は、保険会社や保険商品によって異なります。ここでは一般的な補償内容についてご紹介します。
特に保険加入前に治療していた病気については、ペット保険の補償対象外となることが多いため、注意が必要です。「病気で治療費が高額になりそうだから、保険に入る」という選択をすることは難しいと言えるでしょう。逆を言えば、保険に入るのは健康なときがベストだということです。
ペット保険補償内容(例)
- 補償内容
補償の有無
- 入院費用
治療のため入院にかかった費用 〇
- 通院費用
治療のため通院したときにかかった費用(診療費、処置費、処方薬など) 〇
- 手術費用
治療のための手術費用、麻酔費用など 〇
- ワクチン接種代
✖
- 健康診断費用
✖
- 避妊・去勢手術費用
✖
- 妊娠・出産にかかる費用
✖
- 予防接種やワクチン接種で防げる感染症
(狂犬病、フィラリアなど) ✖
- 保険に加入する前から治療していたもの
✖
ペット保険が必要なのはどんなとき?
一般社団法人ペットフード協会「令和3年全国犬猫飼育実態調査」によると、全年齢平均で犬は年4.7回、猫は年2.2回の通院があります。また年7回以上の通院は、犬では全年齢で20%以上、猫は7%となっており、通院回数は犬の方が多い傾向にあるようです。加えて10歳以降では、年7回以上の通院が犬は30%以上、猫は11%以上となっており、高齢化に伴って通院回数が増える傾向にあることが分かります。通院にかかる費用は様々ですが、保険がない場合は全額負担になるため、薬だけで2〜3万円するということもあります。
- 出典:「2021年(令和3年)全国犬猫飼育実態調査」(一般社団法人ペットフード協会)
ペット保険はこんな人におすすめ(クイズ付き!)
動物の種類によって、年間の平均治療費は大きく異なります。
例えば犬の場合、どの犬種に治療費がかかりやすいのかをデータで知ることは重要です。
それでは、ここでクイズです。
次の犬種の中で、年間の平均治療費が最も高いのはどの犬種だと思いますか?
A:シー・ズー、B:ゴールデン・レトリーバー、C:フレンチ・ブルドッグ
正解は・・・
C:フレンチ・ブルドッグ です。
アニコム家庭どうぶつ白書2020によると、犬種別0歳〜12歳全体における年間平均治療費が1番かかっているのは、フレンチ・ブルドッグで14万1,944 円。犬全体の年間平均治療費が、7万683 円であることを踏まえると、約2倍の年間平均治療費がかかっています。
次に、キャバリア・キング・チャールズ・スパニエルが12万9,778 円となっています。シー・ズーや、ゴールデン・レトリーバー、パグなども年間平均治療費が10万円を超えており、上記のような犬種を飼う予定のある方や飼っている方は、ペット保険の検討をおすすめします。
また遺伝性疾患の発症が多い犬種や、膝蓋骨が正常な位置から外れてしまう膝蓋骨脱臼や、前足の骨折などを起こしやすい小型犬、股関節形成不全(こかんせつけいせいふぜん)にかかりやすい大型犬などを飼っている方もペット保険の検討をおすすめします。
どの犬種であっても、病気になる可能性はあります。犬だけではなく猫にも同様のことがいえます。ペットを飼い始めたらどなたでも、早い段階でペット保険に加入すること検討してみていただきたいと思います。ペットを飼い始めた早い段階でご検討いただきたい理由は次項で説明します。
犬種別:0~12歳全体における年間平均診療費
- 犬種
金額
- フレンチブルドッグ
141,944円
- キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル
129,778円
- ゴールデン・レトリーバー
119,063円
- パグ
107,867円
- シー・ズー
107,755円
- 犬全体
70,683円
- 出典:「アニコム家庭どうぶつ白書2020」(アニコム ホールディングス㈱)
ペット保険に加入するときの注意点
ペット保険の対象は、基本的に「健康なペット」であることから、重篤な病気やその他の病気併発の恐れがあるホルモン系の病気にかかっていると加入できない場合がほとんどです。またペットは高齢化に伴い、治療費が高くなる傾向にあるため、ペット保険も高齢になればなるほど入れる保険が少なくなります。大切なペットが健康であるうちに、なるべく早めにペット保険に入っておきたいところです。
ペット保険に入らず後悔するのはどんなとき?
ここでは、ペット保険に加入しなかったことで筆者の周囲の人間が後悔した経験談を3つ、ご紹介します。
ケース1:ペットに投薬が必要な病気が見つかり、継続的に高額な治療費がかかってしまった。
「スコティッシュ・テリアを動物愛護センターから引き取って飼っていました。引き取り時からかなり高齢だったこともあり、数年後に突然体調を崩してしまいました。肝臓の数値が悪く、治療のため投薬治療が必要に。手術できるほどの体力がなく、薬のみの治療でしたが、薬代だけでも毎回のお会計は3万円近く。また食事面でも病気に合わせた高額なものに変更する必要があったため、フード代も月1万円ほどかかりました。やれるだけの全ての治療を行ったことに後悔はないですが、まだ健康だったうちにペット保険を検討すれば良かったと後悔しました。」
ケース2:愛犬が高齢になり大きな病気に。高級車が買えるほどの治療費がかかってしまった
「ミニチュアシュナウザーを飼っていましたが、あえて保険には入っていませんでした。若い頃は問題なかったのですが、16歳になったときに大きな病気が見つかりました。そして、高級車が買えるほどの治療費が。16歳という高齢のため、その当時(2019年)は入れる保険もなく、大変後悔しました。」
ケース3:ペットが病気になったが、治療費が高額で払えず治療を受けさせることができなかった
「子猫を拾って飼っていましたが、高齢になったときに心臓に病気が見つかりました。病院で診てもらったところ、手術が必要で治療に100万円近くかかると言われました。手術費用を払うほどの余裕がなく、払える範囲での治療しか受けさせてあげられませんでした。子猫のときに、ペット保険に入っていれば治療の選択肢が増えたかもしれないと後悔しました。」
人間も動物も、健康なうちは保険にかけるお金がもったいないと思ってしまうものです。しかし、大切なペットがいつ病気やケガをしてしまうのかを予測するのはとても難しいことですよね。
上記3つのケースを見てみると、いずれも急に高額な出費を払うことになっています。いつ万が一のことが起きてもお金の心配をせずに治療を受けさせてあげたいという方は、ペット保険に入っておくことで安心できるのではないでしょうか。
ペット保険加入時の注意点については、クレディセゾンが運営するサイト「Pet de SAISON」のコラムもぜひご検討にお役立てください。
ペット保険はやはり必要!セゾンおすすめの保険を紹介
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高齢でも加入できる「どうぶつ健保」
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詳しい内容はこちらの【ワンちゃん・ネコちゃんの年齢別アニコム損保の保険ラインナップ】からご確認ください。
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詳しい内容はこちらの【インターネット契約者数No.1受賞のペット保険(アイペット損保)】からご確認ください。
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まとめ
大切な家族の一員として、かけがえのない存在であるペット。大切に思うならば、ペット保険に入っておくのはベストな選択なのではないでしょうか。急なケガや病気が愛するペットの身に降りかかったとき、保険に入っていれば安心して十分な治療を受けさせることができます。
大切なペットとの大切な時間を守るためにも、ぜひ検討してみてください。
アイペット損害保険株式会社 募2407-106(26.06)
アニコム損害保険株式会社 W2207-0070