eスポーツとは?オリンピック種目に検討されているって本当?わかりやすく解説
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近年、「eスポーツ」という言葉をよく耳にするようになりました。しかし、「eスポーツとはどのようなものかよくわからない」という方も多いのではないでしょうか。実は、eスポーツは単なるゲームプレイとは異なり、世界中で注目を集める新しいスポーツ競技です。
そこでこの記事では、初めてeスポーツに触れる方にもわかりやすいように、eスポーツとはどのような競技なのか、またメリットやデメリットについてわかりやすく解説します。オリンピック種目に検討されていることや、今後の展望についても紹介します。eスポーツに興味がある方や、これから始めてみたいと考えている方も、ぜひ参考にしてください。
eスポーツとは
eスポーツとは、コンピューターゲームやスマホゲームを使ったスポーツ競技のことです。「エレクトロニック・スポーツ」の略称で、ゲームを使った対戦を競技として扱う際に、eスポーツと呼ばれています。
eスポーツという言葉が使われ始めたのは2000年代初頭からといわれており、まだ歴史は浅い競技です。しかし近年、eスポーツのファンの数は世界的に増加傾向にあり、注目を集めるスポーツへと成長しています。
eスポーツが人気を集める理由のひとつに、ゲームプレイを通じて得られる達成感や充実感があります。例えば、難しいステージをクリアした時や、大会で勝利を収めた瞬間の喜びは、スポーツや趣味で目標を達成した時の満足感に似ています。ゲーマーにとっては、仲間と一緒に戦った時の一体感や、自分のスキルが向上する過程も大きな魅力です。こうした特別な体験が、多くの人々を引きつけているのです。ゲーム以外でも同じような体験や感覚を感じたことはないでしょうか?実は、ゲームでもそういった体験をすることができ、このようなコト消費による満足感に多くの人が魅力を感じているのです。また、新型コロナウイルスの感染拡大によって外出を控える生活が続いたことで、家にいながら楽しめるeスポーツへの関心が高まり、人気に拍車をかけたとも考えられます。
日本におけるeスポーツの市場規模
「日本eスポーツ白書2023」によると、日本国内のeスポーツ市場は急成長を遂げており、2022年の市場規模は前年比27%増の125億円に達しました。さらに、2025年に向けて、年平均20%を超える成長率で市場が拡大すると予測されています。
eスポーツ市場の急速な成長は、eスポーツへの関心が高まっていることの表れと言えます。今後は、競技人口やファンの増加に加え、スポンサー企業の参入がさらに進み、メディアで取り上げられる機会も増えていくでしょう。
海外と日本での違い
日本と海外のeスポーツ市場を比べると、日本の市場規模ははるかに小さいのが現状です。総務省の「eスポーツ産業に関する調査研究報告書」によると、2017年の海外eスポーツの市場規模は700.9億円、視聴者数は3億3,500万人と試算されています。それに対し、国内eスポーツ市場の試算結果は、市場規模が5億円未満、視聴者数は158万にとどまっています。
また、大会の賞金額を比較しても、海外のほうが桁違いに高額です。以下に、2017年の各大会の賞金額をまとめました。
【2017年 海外大会の賞金例】
大会名 | 使用タイトル | 場所 | 賞金額 |
---|---|---|---|
League of Legends World Championship | League of Legends | 中国 | 4億9,200万円 |
Intel Extreme Masters | Counter-Strike: Global Offensive、 PLAYERUNKNOWN'S BATTLEGROUNDS、 Starcraft Ⅱ、 Dota 2 | ポーランド他 | 2億900万円 |
The International | Dota 2 | アメリカ | 26億5,200万円 |
参考:eスポーツ産業に関する調査研究報告書をもとに作成
【2017年 国内大会の賞金例】
大会名 | 使用タイトル | 場所 | 賞金額 |
---|---|---|---|
GALLERIA GAMEMASTER CUP | Counter-Strike: Global Offensive | 日本 | 195万円 |
RAGE | ストリートファイター、 Shadowverse | 日本 | 1,260万円 |
モンストグランプリ | モンスターストライク | 日本 | 1,000万円 |
参考:eスポーツ産業に関する調査研究報告書をもとに作成
上記の表から日本では、eスポーツの市場規模や賞金額が海外に比べて小さいため、普及が遅れていることがわかります。その理由のひとつに、不当景品類及び不当表示防止法(景品表示法)や刑法の賭博罪に違反する可能性があることがあげられます。
ご覧のとおり、海外の大会の賞金はけた違いのため、日本の有名なプロゲーマーは海外の大会にもチャレンジして高額賞金を獲得しているケースもあります。
eスポーツはオリンピック種目に検討されているって本当?
近年、eスポーツは世界的に大きな注目を集めています。そのため、「いつかeスポーツがオリンピック種目になるのでは?」と期待する人も少なくありません。
国際オリンピック委員会(IOC)は2024年7月、2025年にサウジアラビアで第1回目の「オリンピックeスポーツゲームズ」を試験的に開催することを正式に決定しました。オリンピックeスポーツゲームズは、IOC総会が主催する大会です。2023年にシンガポールで開かれたバーチャルスポーツとゲームの祭典「オリンピックeスポーツウィーク」の成功を受け、オリンピックeスポーツゲームの創設につながりました。
オリンピックeスポーツゲームズは、あくまでもオリンピック競技大会とは異なる大会です。しかし、IOCが本格的にeスポーツに取り組んでいることから、eスポーツがオリンピックの正式種目に採用される日もそう遠くないかもしれません。
eスポーツの種目
eスポーツには、さまざまな種目があります。代表的な種目を、ゲーム要素の強い種目と、スポーツ要素の強い種目に分けて紹介します。
ゲーム要素の強い代表的な種目は、以下のとおりです。このなかでは、特にFPSやMOBAが人気を博しています。
【ゲーム要素の強い種目】
種目 | 主なゲーム名 | 概要 |
---|---|---|
FPS | Call of Duty、Apex Legends、オーバーウォッチ | 一人称視点のシューティングゲーム。臨場感あふれる映像と、素早い判断力・操作力が求められるスリリングな対戦が魅力 |
TPS | スプラトゥーン | 三人称視点のシューティングゲーム。個性的なキャラクターを操作し、チームワークを発揮しながらの戦略的プレイが楽しめる |
MOBA | リーグ・オブ・レジェンド、Dota 2 | チーム同士で戦略を駆使しながら相手本拠地の破壊を目指す。仲間との連携プレイや、状況判断力が鍵を握る駆け引きの面白さが人気 |
RTS | StarCraftⅡ、クラッシュロワイヤル | リアルタイムで情勢判断や部隊運用を行いながら戦う戦略ゲーム。複雑な戦略と素早い判断が求められ、スリルと興奮を味わえる |
格闘ゲーム | ストリートファイター、鉄拳 | 格闘技を題材にした対戦型ゲーム。キャラクターごとの個性的な技を駆使した読み合いが面白く、爽快感のある駆け引きが楽しめる |
DCG | ハースストーン、シャドウバース | デジタルカードを使った対戦ゲーム。多彩なカードの組み合わせによる戦略性の高さと、運の要素も加わった変化に富んだゲーム性が魅力 |
パズルゲーム | ぷよぷよ、テトリス | パズルを解くスピードや正確性を競う。シンプルなルールながら、知力と集中力が試される対戦が楽しめる |
APEXに興味があり、さらに「プロゲーマーになりたい」「プロゲーマーとの対戦」「ゲーム実況を楽しみたい」という方には、「TAIMAN+」というイベントをご紹介したいと思います。
TAIMAN+とは?
新たなスターを発掘するeスポーツ業界初のオーディション番組。
YouTube番組とオフラインイベントを連動させた今までにないゲームエンターテイメント。
挑戦者は自身の夢や、大切な家族、周りの人への恩返しのために「1000万円分の夢を叶える」権利の獲得に挑戦する。
挑戦者を迎え撃つのは世界で戦う日本屈指のAPEXプレイヤー達。
視聴者はオーディションを通じて挑戦者の夢やストーリーに共感し、国内最強プロとの対戦に熱視線が集まってきた。
その最高到達点としてのオフライン大会では、世界各国のトッププロを交えて、各々のプライドを賭けて、名実ともに世界最高峰の1v1(タイマン)に熱狂する。
APEXについても触れておきましょう。APEXはバトルロイヤル形式のFPSゲームで、プレーヤーは最大60人で島に降り立ち、最後の1チームになるまで戦います。個人のスキルだけでなく、チームワークや戦略が重要とされるゲームです。
通常のAPEXでは2〜3人のチームで協力して戦いますが、このイベントでは挑戦者1人とプロ1人が1対1で戦います。チームプレイではなく、個人の腕前だけが問われるため、普段はなかなか勝てないプロ相手でも、実力次第では勝利のチャンスがあるかもしれない点が見ものです。
トッププロ4人を連続で倒せば、1,000万円分の夢を番組が実現してくれる企画です。1000万円の夢に挑む挑戦者とプロゲーマーの対戦に興味がある方は、ぜひご覧ください。
※チケット販売、オフラインイベントは終了しました。
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なお、TAIMAN+オフラインイベントのチケット販売が開始されています。
詳しくはTAIMAN+のウェブサイトからご覧ください。
■チケット販売受付期間 : 2024/8/10(土) 21:00~
■オフラインイベント
DAY1 祭天:2024年10月12日(土) OPEN 15:00 START 16:00
DAY2 頂天:2024年10月13日(日) OPEN 13:00 START 14:00
■実況開設:
平岩康佑
平成ノブシコブシ 吉村崇(DAY2のみ)
ゆきお
Alelu
大和周平(DAY2のみ)
秤谷建一郎
両日ともに出場選手とのミート&グリート実施決定!!詳細はウェブサイトにてご案内いたします。
また、スポーツ要素の強いバーチャルスポーツの種目には、以下のようなものがあげられます。これらは、オリンピックeスポーツシリーズ2023の種目として認められたものです。
【スポーツ要素の強い種目】
種目 | 主なゲーム名 | 概要 |
---|---|---|
アーチェリー | Tic Tac Bow | バーチャル空間で弓矢を射るゲーム。風や距離感を読む駆け引きが楽しめる |
野球 | WBSC eBASEBALL™:パワプロ | 野球選手の動きを再現したゲーム。現実のような臨場感あふれるプレイが楽しめる |
チェス | Chess.com | オンラインでチェスを対戦する。相手の戦略を読み、じっくりと考えながら指すのが醍醐味 |
自転車 | Zwift | 実際のペダリング動作でバーチャルコースを走るサイクリングゲーム。リアルな走行感と世界中のユーザーとの対戦が魅力 |
ダンス | ジャストダンス | 音楽に合わせて踊る体感型ダンスゲーム。直感的な操作で誰でも楽しく体を動かせる |
モータースポーツ | グランツーリスモ | リアルなサーキットを再現したレーシングゲーム。運転技術と戦略が問われる白熱のレースが楽しめる |
セーリング | バーチャルレガッタ | 風向きや波の動きを読みながらヨットを操るゲーム。風向きや波といった自然との駆け引きを味わえるのが魅力 |
射撃 | フォートナイト | バーチャル空間での射撃ゲーム。実際の射撃のような緊張感が魅力 |
テニス | テニスクラッシュ | バーチャル空間でテニスを楽しむゲーム。スマッシュやボレーなど、ダイナミックなラリーが楽しめる |
テコンドー | バーチャルテコンドー | リアルなテコンドーの動作を取り入れた対戦格闘技。迫力ある蹴りや、読み合いの駆け引きが楽しめる |
eスポーツのメリット
eスポーツのメリットは、以下のとおりです。
✓ 年齢に関係なく楽しめる
✓ 世界中のプレーヤーとゲームを楽しめる
✓ 大会で勝利すると賞金がもらえる
✓ 地域活性化につながる
✓ 人材活躍の場が増える
eスポーツは老若男女問わず楽しめる競技であり、国境を超えて世界中のプレーヤーとつながる機会を提供してくれます。また、プロの選手にとっては、高額賞金を目指して競い合う競技でもあるのです。その他にも多くのメリットがあるため、ここではeスポーツのメリットについて説明していきます。
年齢に関係なく楽しめる
eスポーツには、子どもから大人まで幅広い年代の人が楽しめるというメリットがあります。最近ではシニア向けの大会も開催されるなど、高齢者の間でもeスポーツへの注目が高まっています。
eスポーツでは、従来のスポーツのように体全体を大きく動かす必要はありません。そのため、体力的な理由からスポーツを諦めていたお年寄りの方でも、eスポーツなら無理なく参加できます。eスポーツを通じて生きがいを見出したり、他者とのつながりを得られたりすることは、高齢者にとって大きな魅力と言えるでしょう。
世界中のプレーヤーとゲームを楽しめる
インターネットの普及により、eスポーツでは国境を越えてプレーヤーと対戦できます。世界中のユーザーとゲームを通じて交流し、切磋琢磨できるのは大きな魅力のひとつです。
海外の強豪プレーヤーとオンライン対戦することで、自分の実力を試したり、新たな戦略を学んだりできます。また、ゲームでの交流を通じて異文化に触れたり、外国語でコミュニケーションを取ったりすることも可能です。特に、ボイスチャットを使うと、リアルタイムでやり取りできるため、英語力の向上にもつながるでしょう。
大会で勝利すると賞金がもらえる
世界大会のなかには優勝賞金が10億円を超えるものもあり、大会での賞金獲得は、プロのeスポーツ選手にとって大きなモチベーションとなっています。賞金を求めて日々練習に励む選手たちにとって、eスポーツの大会は夢をかなえるためのステージです。
しかし、プロの世界は競争が厳しく、賞金を手にできるのはほんの一握りだけとなっています。アマチュアの選手がeスポーツの大会で賞金を獲得することは、容易ではありません。
地域活性化につながる
地方都市でeスポーツの大会や関連イベントを開催することで、多くの選手やファンが訪れます。その際、多くの人は地元の宿泊施設や飲食店を利用するため、地元企業の収益増加が期待できて、地域活性化につながります。さらに、イベントを通して地域の魅力を全国に発信できれば、将来的な観光客の増加にもつながるでしょう。
人材の活躍の場が増える
eスポーツが盛んになれば、関連分野で活躍できる人材の需要が高くなります。例えば、大規模なeスポーツイベントを開催するには、企画、運営、広報など、さまざまな専門知識を持ったスタッフが欠かせません。また、試合の実況や解説を行うキャスターは、eスポーツの面白さを視聴者に伝える上で重要な役割を果たします。さらに、プロ選手の育成を担うコーチも必要とされるでしょう。
このように、eスポーツ業界の発展によって、多様な人材が活躍できる場が広がっていくと考えられます。
eスポーツのデメリット
多くのメリットがあるeスポーツですが、一方で以下のようなデメリットもあります。
✓ 厳密にはスポーツではないという声もある
✓ 教育機関では認められていない場合がある
eスポーツを「スポーツ」と認めるかどうかについては、意見が分かれるところです。VRと体を使って競技するeスポーツがある一方で、操作性を重視した競技の場合は、体をほとんど動かさないことから、スポーツとは呼べないという意見もあります。また、学校など教育機関では、eスポーツを部活動の一環として認めていないケースも少なくありません。プロゲーマーを目指す子どもたちにとっては、夢に向かって突き進みにくい状況にあると言えるでしょう。
eスポーツは今後どうなっていく?
先述したとおり、eスポーツの市場規模は年々拡大しており、今後も世界的な盛り上がりが続くことが予想されます。また、現在IOCがeスポーツに本格的に取り組んでおり、2025年にはサウジアラビアで第1回目の「オリンピックeスポーツゲームズ」が開催される予定です。これはオリンピック競技大会とは異なる大会であるものの、eスポーツがオリンピックの正式種目に採用される可能性も十分にあるでしょう。
eスポーツで賞金を獲得できるのはごく一部の選手のみであり、参加したからといって必ずしも賞金を手にできるわけではありません。しかし、eスポーツは年齢や性別に関係なく楽しめる競技です。もし興味があるのであれば、気になるゲームに挑戦してみることがおすすめです。
まとめ
eスポーツはゲームを使った新しい競技として、世界的に注目が集まっています。2025年にはサウジアラビアで第1回目の「オリンピックeスポーツゲームズ」が開催されるなど、IOCはeスポーツに積極的に取り組んでおり、eスポーツがオリンピックの正式種目に採用される日もそう遠くないかもしれません。
eスポーツには、老若男女問わず楽しめる、世界中の人とつながれる、高額賞金を目指せるなど、多くのメリットがあります。今から始めても遅くないため、興味のある方はぜひ自分に合ったゲームでeスポーツデビューしてみてください。